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発育期の動物に起こる、カップとボールがはまり込む形体をとる股関節の緩みまたはそのカップ『寛骨臼』とボール『大腿骨頭』の不適合を示す状態を言う。特に大型犬に多く認められるが、全犬種または猫においても報告が認められている。原因は遺伝・運動・食事・成長スピードなどさまざまな因子がかかわる多因子性疾患といわれている。
寛骨臼と大腿骨頭の形が変形し、変形性関節症へ進行する。
軽度
重度
治らない・歩行障害・痛みの持続・食欲元気の低下・関節の腫脹・関節の可動範囲低下・他の脚への過剰負担・筋肉の萎縮・悪い生活リズムなどが考えられます。つまり慢性関節炎・変形性関節症へ進行します。
体重コントロール・運動コントロール・消炎鎮痛剤・軟骨修復保護剤など
TPO
TPO&THR
THR
若齢期恥骨結合癒合術 JPS:Juvenile Pubic Symphysiodesis
最も若齢期での手術法
カップである『寛骨臼』のボール『大腿骨頭』へのかぶさり度合いを、骨盤の恥骨結合部の成長を骨癒合により停止させることにより、動物自身の骨の成長を利用し、寛骨臼のかぶさり度合いを成長が終わるまでに変化させることを目的とする手術である。
適齢期:3~5ヵ月齢、変形性関節炎が進行していないことが必要
現時点では股関節形成不全症に対する治療として、最も低侵襲で、より早期の治療手術に当たります。
術前レントゲン像
術後4か月後のレントゲン像
カップである『寛骨臼』のボール『大腿骨頭』へのかぶさり度合いを、骨盤の三ヶ所を一時的に切り離し矯正整復固定することで、寛骨臼のかぶさり度合い(角度)を矯正することを目的とする手術である。
適齢期:12ヵ月齢まで、変形性関節炎が進行していないことが必要
当院では近年では小型犬種においても早期発見が必要となり、膝蓋骨脱臼を伴う股関節形成不全症が診断されるようになり膝蓋骨脱臼を治療する前に可能であれば優先的に股関節形成不全症の治療として骨盤三点骨切り術(Mini TPO)を施行し、場合により膝蓋骨脱臼に対しても良好な改善を得られることが認められております。
股関節全置換術とは、変形し悪化したカップ『寛骨臼』とボール『大腿骨頭』を人工関節に置き換える手術です。当院では全世界で最も多く使われているBioMedtrixシステムを使用しており、人工関節と骨とは骨セメントで固定いたしますので、細菌の侵入を防ぐため、厳密な無菌手術室、無菌操作が必要な高度な手術です。
適齢期:9ヶ月齢以上、骨の成長が完了していることが必要
当院では、現在BioMedtrix社よりBioMedtrix Universal Hipの認定をすでに受けておりますので、BioMedtrix BFX、CFX、Hybrid、Micro CFX、Nano CFXの実施が可能となりました。