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2017.01.14

歯科・デンタルケア

虫歯じゃないんです、高齢猫に多いネックリージョン

こんにちは!動物メディカルセンター(箕面、茨木)の獣医師 尾崎です!
いきなり「ネックリージョン」などと聞きなれない言葉ですが、日本語では破歯細胞性吸収病巣(はしさいぼうせいきゅうしゅうびょうそう)や歯頸部病巣(しけいぶびょうそう)のことを言います。歯冠(歯の見えてる部分)が破壊されて、歯根(あごに埋まってる部分)が吸収されてなくなるということを言います。この病気は歳と共に増え、臼歯(奥歯)に多くできると言われています。


【猫ちゃんの歯】

よく、虫歯と間違われますが虫歯とは違います。虫歯は細菌が原因ですが、ネックリージョンは現在のところ原因不明となっています。そして歯頸部、いわいる歯と歯肉の境の限られた部分に吸収が起こります。


【ネックリージョンと歯肉炎】


【重度の吸収病変と歯肉炎】

日々の診療で割と多くみられますが、明かな症状が見られないことも多くあります。また、病変部に歯石がたまりやすく、歯石を除去するとネックリージョンが見つかることも多くあります。歯石がたまり、歯肉炎を起すと、口臭、歯の痛み、口の不快感、食欲不振などの症状がみられる場合があります。歯肉炎や歯根部の状態を評価したうえで、食欲不振などの症状がある場合は、抜歯が必要となります。

ネックリージョンは、歯石除去のときや、日々のお口のケアの時に偶然見つかることもあります。しかし、お家で猫ちゃんのお口の中をしっかり見るのはなかなか難しいかもしれませんね。お口のチェックなどお気軽にご相談ください。

次の更新日は、1/28です。お楽しみに!!!

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