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2024.09.14

予防のこと

新人獣医師です!

ブログをご覧の皆さま、初めまして!

 

今年の春に動物メディカルセンターに入社いたしました、獣医師の新川祐希(しんかわゆき)と申します。

 

すでに診察でお会いしている方もいらっしゃるとは思いますが、軽く自己紹介させていただきます😊

 

出身は兵庫県の丹波市で、そこで高校生の時までのびのびと過ごしました。

(丹波市ホームページより)

丹波市は黒豆で有名なので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね🫘

丹波市はすごく田舎で、クマ以外の野生動物はほぼ遭遇したことがあります!(私の友達はクマにも遭遇していました🐻)

登下校の途中で鹿が飛び出してきてぶつかりそうになったり、道で猪が死んでいて通れなかったりしたこともありました…

歩いて行ける距離にいくつも牧場があり、放課後に遊びに行っては牛を触らせてもらったりもしていました。(現在は防疫の観点から、牧場への立ち入りを禁止している所が多いですので、真似しないでください🙇‍♀️)

 

身近に動物(と野生動物)がいる環境で育ち、物心がついた頃には「動物のお医者さんになりたいなぁ」と思っており、大阪府立大学の獣医学類を卒業し、この春に念願の獣医師になることができました✨

 

分からないことだらけですが、先輩方に優しく教えてもらいながら、ひとつずつ勉強していっている最中です。

動物はもちろん大好きですが、人とお話しすることも大好きなので、些細なことでも気軽にご相談ください!

 

ここで、今はもう亡くなってしまったのですが、実家で飼っていた自慢のわんちゃんを紹介させてください!

 

赤ちゃんの時に動物愛護センターからもらってきたペイちゃんです💕

ペイは4人兄弟で捨てられており、愛護センターの方が中国語で東西南北を意味するトン、シャー、ナン、ペイと名付けてくれていたのを、そのまま名前にしました。

散歩が大好きで、散歩の時間になると1m近くも飛び上がりながらアピールし続け、夕方の散歩では2時間歩いても解放してくれないこともありました(笑)

ペイは13歳の時に悪性黒色腫(メラノーマ)で亡くなってしまったのですが、今でも私の自慢の家族です✨

ペイとは丹波の自然の中を毎日散歩しており、夏には近所の川に一緒に入ったり、散歩の途中にみぞこ(溝)の水を飲ませたりしていたのですが、これには感染症にかかるリスクがあることを大学で学び、驚いたので、皆さまにも共有させていただきます。

 

レプトスピラという細菌をご存知ですか?

レプトスピラはわんちゃん猫ちゃん、その他様々な動物種に感染し、発熱や嘔吐、強い黄疸などを引き起こし、最悪の場合死亡することもあります。

レプトスピラは人間にも感染し、同様の症状を示します。

ネズミなどのげっ歯類は高確率でレプトスピラを持っており、尿から菌が排泄され、水や土壌を汚染します。

その汚染された水や土壌と接触することによって、皮膚あるいは口や目などの粘膜から感染します。

レプトスピラはさらにいくつかの血清型に分かれており、犬によく感染するとされている血清型Canicola(カニコーラ)は死亡率が高く、重篤な症例では2〜4日で死亡するとされています。

夏になるとわんちゃんと一緒に山や川に行かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、その土壌や川はレプトスピラに汚染されている可能性が高いです。

「あまりレジャーには行かないよ」という方も油断はできません。レプトスピラの主な感染源であるげっ歯類はどこにでも生息しているため、いつもの散歩コースにもげっ歯類の尿がかかっており、汚染されている可能性があります。

レプトスピラは水を介して感染が広がるため、特にこの時期の台風や洪水の後は注意が必要です。

レプトスピラには犬用のワクチンがあり、7種以上のワクチン(7種、8種、9種、10種)はレプトスピラを予防できます。

 

当院ではレプトスピラの4つの血清型(Canicola(カニコーラ)、Icterohaemorrhagiae(イクテロヘモラジー)、Grippotyphosa(グリッポチフォーサ)、Pomona(ポモナ))を予防できる10種のワクチンがあるので、どのワクチンを打てば良いか悩まれている方は、ぜひご相談ください!

2024.06.22

予防のこと

【おすすめ記事3選】“気温と湿度が高くなる夏に向けて飼い主さん必読!”

こんにちは!
今回のもう一度読んでほしいシリーズは、“気温と湿度が高くなる夏に向けて飼い主さん必読!” なお
話3選です。

ウーリーの外耳炎

まずは日々の診療でも本当に多い外耳炎のお話。
犬種的なものやその子の体質的なものも関わってくるので年中外耳炎はあるのですが、これからの季節が圧倒的に増えますねぇ。

記事はこちら

湿度が高くなってくると…

続いて、耳だけではなく皮膚炎も急増するのが梅雨から夏です。
皮膚についてのお話もぜひお読みください。

記事はこちら

犬猫用サプリメント「EneALA(エネアラ)」をご紹介します

最後は体内の環境を整えて高温多湿を迎え打とう!ということでサプリメントのお話。
巷にはサプリメントが溢れていますよね、どれがいいのか迷われることと思います。
当院では厳選したものをとり揃えており、ブログに登場するもの以外にもございますのでご相談ください。

記事はこちら

最後に

いかがでしたでしょうか。
いずれも過去に好評を博したブログ記事で、見逃していたり読んだけれども忘れてしまっていたという方にぜひお読みいただければと思いピックアップしました。
少しでも日々の生活のお役に立てば幸いです。

2024.05.12

予防のこと

院内猫さつきの採血中の様子

こんにちは。

動物メディカルセンター箕面 医療ケアスタッフの林です。

 

5月といえばワンちゃんネコちゃんにとってはフィラリアの予防シーズンです!

フィラリアとは蚊を媒介にしてワンちゃんネコちゃんに感染する虫のことです。

この虫が成虫まで育ってしまうと最悪死に至る恐ろしい感染症です。

フィラリアが成虫になる前に駆虫するのがフィラリア予防薬になっているので、ワンちゃんネコちゃんにとっては欠かせない予防薬になっています。

メディカルセンター箕面で院内猫として飼っているさつきも、フィラリアの抗原検査をしました!

 

採血をしているシーンです。採血が苦手なさつきですが、とても頑張ってくれました!

採血後はご飯を食べて機嫌よく過ごしてくれました!

抗原検査の結果は…陰性でした!

5月は本格的なフィラリア予防シーズンの始まりなので、まだ投薬前検査をしていない飼い主様は、ワンちゃんネコちゃん達が今年も安心して過ごせるように、予防を開始していきましょう!

 

余談ですが、私は今回北海道の登別まで旅行に行ってきました!

行きしなから帰り際まで雪が沢山降っていて、北海道気分を存分に味わえました!下の写真はその時に撮影した写真です!是非一度行ってみて下さい☺

次回は6/8更新予定です

 

2023.06.24

ペットの病気予防のこと

このサプリメントって正直どうなの・・・!?

動物看護師の杉野です。

正直このサプリメントに出会うまで、私はサプリメントには即効性もないし、効き目があるのか無いのかハッキリ分からないという点から、あまり信用していませんでした😅

(内容物や効果について詳しく知りたい方は、ここをクリック☜)

何度か、ブログでも紹介している、茨木病院にいる看板ネコのタロウ君は、

(タロウ君の日常を、もっと見たい方は、ここをクリック☜!!)幼い頃に生死を彷徨う程の交通事故に遭いました。

一命を取り留めたものの、体温調節などを主る脳や、慢性副鼻腔炎などの障害が残りました・・・😢

周期的に原因不明の体調不良が急に起こるため、ステロイド剤が手放せない状態でした。(急な体温調節の異常、慢性副鼻腔炎による鼻汁、鼻血、くしゃみ、それに伴う食欲不振)

そこで、アニミューンを半信半疑でしたが始めてみることにしました。

すると、飲み始めて3ヵ月頃から体温の安定と、鼻汁鼻血の軽減、活動性の亢進、食欲の安定と、体調のアップダウンが無くなりました!!そのおかげで、今まで用量を減らせなかったステロイドも、今では3日に1回の服用に減量することができました\(^_^)/

サプリ様々で、今は、すこぶる調子が良いです❕

味も、嫌いではないようでフードにかけると良く食べてくれています( *´艸`)

こんな素晴らしいサプリメントを、是非たくさんの子に飲んで実感してもらいたいと思っています!特に免疫の落ちやすい高齢期の子や、ステロイド剤を服用している子。免疫が亢進しやすいアレルギー性疾患の子などにオススメです♪

副作用もほとんどなく、他のサプリメントやお薬との飲み合わせも悪くないので、食欲のある元気なうちから始めてもいいかもしれませんね!

気になる方は、お気軽にスタッフにご相談下さい😊💗

 

次回の更新は、7月8日(土)です♪

 

2023.01.28

しつけ・問題行動予防のこと

災害時の準備はOK?

動物メディカルセンター箕面 トリマー兼動物医療ケアスタッフの安田です。

2023年が始まって1ヶ月近く経ちましたが皆さんのお家では新年の恒例行事はありますか?

我が家では防災リュックの点検をおこないます。定期的に非常食の入れ替えはしていますが、年に一度は足りないものはないか見直しをし、枕元に災害時に備えて非常食などを入れたリュックを常備しています。

その時間に思い出すのは2018年に起こった大阪府北部地震のことです。

わたしはバイクでの出勤途中だったので、なにが起こったか一瞬理解できませんでした。

周りを見て『地震だ!!』と思ったと同時にお家でひとり留守番している愛犬のことが頭によぎり、すぐにUターン!

家に着いたら部屋の隅っこでブルブル震えて動けない愛犬がいました。

実はわたしはその日まで防犯意識がうすかったんですが、その姿をみて「震災の時にわたしはどうやってこの子を守れるのだろう」と考えるようになりました。

私を含め、大切な小さな家族のことも日頃から考えておくことは重要なことですよね。

皆さんはペットの災害対策を考えたことはありますか?

『ペットの命は飼い主が守る』これが鉄則です。   

『同行避難』それは避難所まで飼い主とペットが同行し、安全に避難する。飼い主がペットを守るべき行動の一つですが、避難後必ずしも一緒に過ごせるとは限りません。地域によっては、他のお家のペットたちと一緒に過ごさなくてはならない場合もある為、日頃からケージやクレートに入る練習が必要なのです。

そうはいっても我が家の愛犬はケージが大の苦手( ;  ; ただいま絶賛訓練中✨                

それとは真逆で愛猫はケージが大好き♡

地震後に我が家に来た愛猫には寝床として安心、安全な場所として認識できるように常にケージを利用してきました。

なので寝る時間になるとイソイソと入っていきます・・カワイイ💕

知らない人、知らない動物がいるところで、いつもの寝床があるというのは動物たちにとっても少しは安心できますよね☺️

ケージを移動手段のみの使用ではなく、日頃から身近に置き、おやつを入れたり、夏は涼しく、冬は温かくし快適な場所として過ごせる場所にしておきましょう。(私を含め・・・💦)

突然の災害時に飼い主様と離れ離れになる最悪の可能性を考えマイクロチップの挿入、感染予防のワクチンの定期的な接種も重要です。

      

フード、おむつ、ペットシーツなども日頃から準備することもお忘れなく!

しつけや予防、マイクロチップに関する疑問はいつでもご相談ください(^-^)

 

次回の更新は2/11です。

2022.09.10

予防のこと

秋です!健康診断です!

こんにちは!

動物メディカルセンター箕面スタッフの山中です。

 

あっという間に8月も終りましたが、夏バテなく過ごせましたでしょうか?

これから段々過ごしやすい気温になっていくのが嬉しいですね♪

 

美味しいものやきれいな紅葉など、秋を満喫できるように心身ともに健康的な生活を心掛けたいものです☆

 

そして9月ということは、毎年恒例の秋の健康診断の時期でもあります!

 

私もそんな会話から、1年って本当にあっという間だなぁと感じます。

1年間で、犬猫は私たちの約4倍のスピードで歳を取ると言われています。

 

人でいうと、おうちの子は何歳くらいになるか知っていますか?

いつまでも甘えん坊でかわいい我が子ですが、

人間の年齢に換算して見比べてみると以外にも歳を取っていたりしてビックリしますよねっ(;’∀’)

 

こうして考えていると、健康に過ごせた1年がとても貴重なものだと実感できます(^^♪

 

毎年受けている子は、もし何か見つかったとしても去年の結果と比べることが出来るので、

進行具合が分ったり、早期に治療が開始できるので、1歳を過ぎたら皆さんにおすすめしています☆

もちろん、箕面のアイドル、さつき(さっちゃん)も今年も受けました!

さっちゃんはもうおばあちゃんなので、プレミアムコースに決めました。

ごろんと寝転がって、後ろ足から採血です。もう慣れっこです!

お利口さんに頑張ってくれました♪

秋の健康診断では、当日は採血のみで結果は後日ご自宅に郵送させていただきます。

 

どんなコースがあるのか、うちの子にはどのコースが合っているのか、

よく分からないという方は先生とご相談のうえ決めていただけますので、

お気軽に一度ご来院ください☆

院内の掲示版のポップも、スタッフで楽しく作って張り出しています!

見ていただいた方は、また感想をスタッフまで伝えていただけると喜びます(笑)

 

ではみんなで、いつまでも健康で楽しい時間を目指しましょう♪

 

次回の更新は9/24予定です。

2022.06.25

予防のこと

ボンちゃんとマイクロチップ

高槻病院と茨木病院の獣医師宮嶋です。

 

今回は、4年半前に茨木病院の看板犬になったボンちゃんをご紹介します。

ボンちゃんは、大阪の南部の山間部で保護されたそうです。とてもとてもお利口さんで可愛らしく、人にとても慣れていたため、保健所から茨木病院に引きとることになりました。

初めて私と会った時も、シッポを振って、すぐにゴロンと横たわりお腹を見せて、撫でさせてくれました(笑)

ボンちゃんが保護されるまでどんな状況であったかはわかりませんが、人慣れしているので、私は愛情を持って人に育てられていたと信じています。右の前足が不自由で、人でいうと手のひらの骨が骨折し、指にあたるところが脱臼をしていましたので、憶測を過ぎませんが事故にあったのかもしれません。フィラリア症にかかっており、こちらは治療できたのですが、前足に関しては、手術も行いましたが、ずいぶん以前に曲がった前足を完全に治すことはできませんでした。

今のボンちゃんは、たまに茨木病院の診察室にいて、病院に来てくれるワンちゃん、ネコちゃんを怖がることも威嚇することもなく、診察を見守ってくれています。

 

ところで、この6月より、動物保護のため、養子縁組、迷子防止や捨て犬・猫防止のため、犬猫の販売や譲渡に対して、マイクロチップ装着が義務付けられたのをご存知でしょうか。

 

マイクロチップは、犬や猫をはじめとするコンパニオンアニマルの個体識別を目的に、イギリスで1989年に使用されました。1990年からヨーロッパアルプスの犬ぞりレースで、レース犬の個体識別にも使用されたそうです。

 

ボンちゃんの体にあるマイクロチップは、レントゲン撮影で見ると背中の肩甲骨の上の辺りにあります。注射針を皮下にさして埋め込みます。約1.6mm×10.9mmの大きさで、生体適合樹脂でできています。

 

読み取り機リーダーで個体識別番号を確認でき、各機関に飼い主登録手続きをして完了です。

 

ボンちゃんも保護される前にマイクロチップが装着されていれば、違った生涯であったかもしれないと改めて思っています。

 

次回のブログは、7月8日予定です。

 

2021.08.28

予防のこと

犬猫用で世界初のサプリメント『EneALA(エネアラ)』をご紹介します!

今回、ブログを担当します高槻病院の獣医師宮嶋です。
私ごとではありますが年齢を重ね、数年前より健康維持にとサプリメントを飲むようになりました。

朝の時間はバタバタした時間になりがちですが、朝食後に飲もうと決めて飲んでいます。
某有名なゴマ成分の入りEPA・DHAといったお馴染みのオメガ-3脂肪酸が入ったものを好んでいます。
まずは、家事での手荒れがなくなりました!継続が大事ですね。

よく似た成分で当院で扱っている犬猫用のサプリメントには、『アンチノール』があります。
これは、EPA・DHAの他に91種類にも及ぶ脂肪酸の入ったもので、関節・皮膚被毛・心血管・神経認知機能・腎臓の健康維持に役立ちます。
たくさんのワンちゃん・ネコちゃんが飲んでくれています。

実は、私自身が味見をしたことがあるのですが、いくらの味がしました。

さて今回は、
犬猫用として世界で初めて5-ALA(ゴ-アラ、ファイブ-アラ)を配合したサプリメント『EneALA(エネアラ)』をご紹介します。

5-ALAとは、5-アミノレブリン酸というヒトや動物や植物の細胞に含まれるアミノ酸で、食べ物から多くを摂取するには困難なものになります。

(エネアラ 飼い主さんパンフレットより)

ヒトでは、5-ALAはダイエットで有名なライザップの体質改善のサプリメントにも含まれており、化粧品では潤い増加効果や医薬品にも応用されています。
ヒトの大学研究で、新型コロナウイルスに対する可能性についても、今年テレビで報道されたことがありました。

犬猫では、5-ALAを補うことで、脂質代謝を助けたり、抗酸化・抗炎症に作用したり、慢性腎臓病の子に有効性が報告されています。
その他、脱毛症や乾性角結膜炎、猫伝染性腹膜炎にも寄与できる可能性についても報告されています。
サプリメントではありますが、様々な研究がなされています。

代謝が悪く痩せにくい子や、アンチエイジングを目指す子にお勧めです。
何よりカツオ風味で嗜好性が高い。
病気に対しては、腎臓病の進行を抑える一助になることを期待するサプリメントです。

ぜひぜひ、関心のある方は当院の獣医師に聞いてくださいね。

2021.04.10

予防のこと

今年も始まります!

おはようございます、こんにちは、こんばんは、動物メディカルセンター箕面 獣医師 上田です。暖かくなり、虫たちも顔を見せ始めた今日この頃。
今年も予防シーズンの到来です!

毎年しっかり予防をしていただいている飼い主様!

小さなご家族の健康を守っていただき、ありがとうございます!

今年もその調子で予防してあげてください!
去年は予防忘れちゃったという飼い主様!ご安心ください!まだ間に合います!今やらないでいつやるの?→『今でしょ!』(古っ!!)
予防はしたことありません!って飼い主様!気づいてください!小さな家族の健康を守れるのはあなたしかいません!予防できる病気にさせないことは飼い主様の務めです。

さて、予防予防と言っていますが、何を予防するのか覚えていますか?
・フィラリア予防(4〜12月)
・ノミダニ予防(通年)
±狂犬病予防ワクチン
±混合ワクチン
よろしければ当院HPの予防ページもご覧ください
http://www.doubutsumedical.com/yobou/

フィラリア予防は、犬だけでなく猫でも大切です。「室内飼いだから蚊に刺されない」という考えはあてになりません。室内飼いでもフィラリアに感染する猫はいます。突然死する可能性もありえます。できる予防はしっかりしておくことをお勧めします。
ワクチンは年に1回なので、予防シーズン以外の時期に接種される方もいらっしゃいます(特に混合ワクチン)。

採血にしてもワクチンを打つにしても針を刺さなければならず、程度の差はあれ、動物たちにとっては嬉しくないことで、中には病院嫌いに拍車がかかる子もいるかもしれません。そんな動物たちの注射による痛みを少しでも和らげられるように使う針は極細です!しかし、チクッとはするので、できればご褒美をご用意していただけると、動物たちにとってはチクッとする嫌な時間から、ご褒美がもらえる嬉しい時間になるかもしれません。普段はもらえない、スペシャルなおいし〜いご褒美もOK!あと、もう一つ。飼主様もあまり緊張せずにリラックスしていてください。動物達にドキドキが伝わっちゃいますから。

嫌そうな顔だけど頑張ってます。

無心になって採血に協力してくれています。
二人とも頑張ってくれたから、ご褒美あげちゃうっ!!

フィラリア予防していただいた方には当院オリジナルのクリップマグネットと投薬忘れ防止手作りカレンダーをプレゼント!投薬シールもついてます!(無くなり次第終了)
これで飲み忘れZE〜RO〜。

コロナウイルス感染予防のために予約制度やお車での待機をお願いしており、ご不便をおかけしますが、ご協力よろしくお願いいたします。
予防をしっかりと行って、これからの季節を元気に楽しく過ごしましょう!

2021.03.27

予防のこと

~健康に身体を動かす習慣を~

動物看護師の五之治です。

最近は春の陽気を感じれる、過ごしやすい気候になってきましたね!
毎年この時期は、花粉にやられている私ですが、なぜか今年は調子が良く…
わりと快適な日々を過ごせています笑

さてそんな私。
自粛期間中は家で過ごす事が多く、運動もろくに出来ていなかったので
良い機会だと思い、中学ぶりにテニスを始めました!

テニスはとても楽しく、いい気分転換にもなり、リフレッシュできて大満足‼
でしたが次の日…
全身バキバキの筋肉痛が私の身体を襲ってきました…(;´Д`)
あの頃のようにはいかないなあと、年齢を重ねていることを痛感しながら、
改めて感じたのが、日々の程よい運動の大切さです。
急にハードな運動を始めると、時には身体を痛めてしまうこともありますよね。

それは動物たちも同じです。
年齢を重ね、シニア期を迎えた子に対し「足が弱ってきたなあ、散歩の距離を伸ばそう!」では
その子の適切な運動量に合っておらず、過度な運動となってしまう可能性があります。
それを防ぐためにも、毎日の適当な運動で、健康的に筋力低下を防いであげることが大切です!
今回は、今から始めれる、簡単な筋力up、維持方法を3つご紹介します!

●散歩前のストレッチ運動
身体を動かす前に、関節などをほぐしてあげる事で
身体全体がポカポカ!活動性がupしてくれることが期待できます。

●散歩道を変えるだけ運動
・道の形状を変えてみる(ゆるやかな坂道など)・足場を変えてみる(砂浜・草むらなど)

普段、後ろ足に比べ、前足にかかっている体重の負荷が多いワンちゃんにとって、
身体のバランスが変わるだけでも、日常生活ではあまり使用しない筋肉を使用してくれます。
また、足をとられる場所では、自然と足を大きく動かして歩いてくれます。

●いつものアレを応用するだけ運動
“いつものアレ”とは”おすわり”です!流れ作業になりがちな、おすわりの方法を少~し変えてあげるだけ!

①まずは普通におすわり!

②後ろ足の位置(★)を動かさないようにして…

③その場で立って!その場で3秒間キープ‼

地味に見えて、屈伸運動、そして腹筋にも効きますこの運動‼
ひとつひとつの動きをゆっくり行ってあげるのがポイントです!

いかがだったでしょうか?
3つご紹介しましたが、その子の年齢、状態によって適した運動は変わります。
無理はせずに…。健康的に身体を動かしていきましょう。
私もあの日以降というもの、程よく筋トレに励んでおります。笑
一緒に頑張りましょう。

4月から本格的に予防シーズンが始まります。
予防できる病気はしっかり予防して、素敵な春を過ごしましょう!

 

2020.07.25

予防のこと

お出かけの時に役立つグッズや気をつけたいこと

こんにちは、動物メディカルセンター箕面 動物看護師 大盛です!

7月に入っても雨続きな日々が続いていましたが、少しずつセミたちも鳴き始め例年より遅れての夏本番が感じられるようになりましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか?
夏の暑さにめっぽう弱い私ですが、毎年この時期になると旅に出たい衝動に駆られます。
(なにを隠そう私はメディカルスタッフきっての(?)一人旅好きなのです…)
ですが今年は新型コロナウイルスの影響で一人旅は完全自粛モードに…
最近はGoogle のストリートビューを利用して全国津々浦々旅に出て(出た気になって)いましたが、先日足を延ばして三重県・伊勢神宮に参拝してきました。

少し蒸し暑さを感じる日でしたが、多くの方が参拝に訪れていました。
内宮・外宮まで道ではペットちゃんたちと歩かれている方も多く見かけ、ペットちゃんたちもカートや抱っこされ楽しそうにお散歩していました。

近年ペット同伴での観光や宿泊できるスポットが増え、ペットちゃんと一緒におでかけされる方も増えてきたように感じます。
今回はそんな楽しいお出かけの時にこそ役立つグッズや気を付けたい事についてご紹介します。

①ペットボトルがお手軽保冷剤&冷た~いお水が飲める水筒に変身!
これは実際に私自身も旅先で使うライフハックです。
ペットボトルで保冷剤を作られる方も多いと思うのですが、ちょっとひと手間加えるだけで2つの利用法ができます。
作り方はいたって簡単!

通常、ワンちゃんたちはパンティング(ハァハァといった呼吸)で体からの熱を逃がしていますが、その際に体内の水分も失っています。
特に夏場はパンティングが増え脱水しやすくなるため、熱中症のリスクが上がるのです。

代わって「猫ちゃんたちは涼しいお部屋で過ごしているから大丈夫」…いえいえ、実は室内暮らしの猫ちゃんも熱中症のリスクは十分あります。
猫ちゃんの中でも冷房の効いたお部屋が苦手な子は、冷房から逃れてわざわざ暑い所に移動しているうちに熱中症になっていたなんて子もいます。

そのリスクを減らすためにも室内屋外問わずこまめな水分補給が必要です。
このペットボトル保冷剤をタオルに巻いてケージ内に入れておけばお部屋でも移動中でも快適に過ごせますし、
外出先で程よく冷えたお水を与える事ができるのでぜひお試しあれ!

 

②冷感素材グッズや薄手の服を使う
ペットちゃんのお洋服でも冷感素材のものも増えてきているようです。
夏場にお洋服は暑いと思わるかもしれませんがきちんとメリットもあります。
水にぬらすタイプだと涼しさを感じられるだけでなく、気化熱の仕組み応用して体の熱が逃げやすくなるのです。
また、短毛種の子であれば紫外線による肌ダメージを和らげる事が期待できます。
お洋服が苦手な子は冷感素材のタオルや凍らせた給水タオルを首に巻くのもおすすめです。

③忘れてはならない『小さい彼ら』の予防!
夏だからこそ山や川などの避暑地に訪れたいもの。
そしていつものお散歩も夜の涼しい時間帯を選ばれる方も多いのでは。
そんな飼い主さまの気持ちを狙ったかのように忍び寄る影があります…
それは…!『ノミ』と『ダニ』です。
毎年春にフィラリア予防と一緒にお伝えしているノミダニ予防。
このノミダニが特に猛威を振るうのがこの夏の時期なのです!
たかがノミとダニ、されどノミとダニ。この小さな猛威に侮るなかれ…彼らは寄生のみならず時には死に至る病気を運んでくる事もあります。
楽しいお出かけを悲しい惨事にさせない、ヒトや同居の子、他のペットちゃんたちに「移らない・移させない」ためにも、正しい予防が必要です。

当院ではその子のライフスタイルに合わせたノミダニ予防薬を処方しています。
今年の春の予防はもうお済みですか?
まだの方はお早めに予防診察のご予約をお願い致します。

少しでも皆さまの快適なサマーライフの参考になりますように

次回のブログ更新は…8月8日(土)です…

2020.03.28

予防のこと

犬と猫の花粉症


はじめまして、動物メディカルセンターの獣医師の盛岡愛子です。
といえば、新生活!お花見!ゴールデンウイーク!そして…私にとっては大変憂鬱な花粉症の時期でもあります…
毎年この時期になると、涙がポロポロ、くしゃみ・鼻水が止まらなくなり、花粉症のことを思い浮かべるだけでも顔がムズムズ痒くなってしまいます!
もはや、3人に1人が花粉症と言われる時代、実はわんちゃん、ねこちゃんにも花粉症があるのをご存知でしょうか?
わんちゃんねこちゃんの場合、花粉症の症状として一番多いのは、人とは異なり、皮膚の激しい痒みや皮膚の赤みで、次がくしゃみ、鼻水、咳、喘息(特に猫)となります。
「毎年この時期になると体を痒がり毛が抜ける…」
「毎年この時期になると体を床に擦り付けたり、しきりに足先を舐めて肌が真っ赤になってしまう…」
「お散歩で草むらを歩いたあと、顔や耳が真っ赤で眼が腫れぼったい…」
このような症状が見られたら、花粉症の可能性があります。
わんちゃんねこちゃんのアレルギー性皮膚炎は、原因になる物質、いわゆるアレルゲンによって大きく3つに分かれます。

ノミアレルギー性皮膚炎:
ノミ寄生によるもの。

食物アレルギー:
食べ物によるもの。

アトピー性皮膚炎:
環境中のハウスダストによるもの。
(ほこり、ダニ、花粉、カビなど)

⇒このうち花粉症は③アトピー性皮膚炎に含まれます。
アトピー性皮膚炎は、柴犬やシーズー、レトリバー種、フレンチ・ブルドック、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、猫ではアビシニアン、ヒマラヤン、ペルシャなどに多く見られますが、どの犬種・猫種でも見られます。若く(~3歳)から症状が現れることが多く、激しい痒みと、それに伴う皮膚の左右対称性の炎症が見られます。


犬種・猫種、年齢や症状、症状があらわれた部位・時期・期間・頻度などから、アトピー性皮膚炎が疑わしい場合、まず他の病気(感染性皮膚疾患など)を除外し、アレルギー検査(血液検査)にてアレルゲンを調べます。


動物アレルギー検査株式会社
パンフレットより引用・改変

わんちゃんねこちゃんのアトピー性皮膚炎は、生まれ持っての体質が大きく影響し、体調やストレス、皮膚のコンディションやその他のアレルギー、感染など複数の原因が重なって発症するため、お薬だけでなく生活環境の改善など総合的な治療長期的に必要になります。

治療法・対策としては、
お薬を使う(痒み・炎症を抑える。これが中心となります。)

②皮膚のバリア機能を整える(補助的な治療)
・必須脂肪酸を含むサプリメント・フード
薬用シャンプー&十分な保湿

③原因となるアレルゲンを取り除く・避ける(おうちで出来る対策)
・わんちゃんねこちゃんが生活している場所をこまめに掃除し、清潔に保つ。花粉飛散量の比較的少ない早朝・夜間に換気をしたり、空気清浄機を利用する。
・ニュースで花粉の飛散が多い日・時間帯(日中)はお散歩を控える、草むらを避ける。
・洋服や靴下を着用して皮膚がアレルゲンに直接触れないようにする。
・お散歩から家に帰ってきたら体や足先をウエットシートなどで拭いてあげたり、ブラッシングするなど。

春~秋にかけて、花粉症の人はもちろん、わんちゃんねこちゃんにも辛い時期になります。大切な家族の一員として、わんちゃんねこちゃんの皮膚にも注意して、気になることがあればいつでも病院にご相談くださいね!

2020.01.11

予防のこと

冬場も脱水に注意!!

こんにちは。
動物メディカルセンター茨木、動物看護師の竹下です。

突然ですが、皆様のおうちの子は、しっかり水分取られていますか??
ご存知かも知れませんが、夏場だけでなく冬場も脱水には注意が必要なんです。

水は、体内の物質の運搬や体温調節などにも関係しており、水分不足で循環がが悪くなると
様々な疾患を引き起こす可能性があります。

寒いと活動量が減るので暖かい時期と比べると飲水量も少なくなりがちです。
特に高齢の猫ちゃんはさらに渇水感が低下し、気が付かないうちに脱水傾向になっていることがあります。
こまめに水分補給を促してあげましょう。

●目安として
1日に必要とする水分量=体重(kg)×水50ml
例)4kgの場合 4kg×50ml=200mlが1日に必要な水分量となります。
(フ―ドの水分量も合わせて)
●水分補給を促す工夫として
・水飲み場を増やす。
・食器を変えてみる。
・飲みやすい高さに変える。
・ドライフードをふやかしてみる。
・缶詰などのウェットフードをトッピングしてみる。
・普段のお水に+αしてみる。
寒い時期はご家庭でお鍋を食べる回数が増えると思います。
味付けをする前の野菜のゆで汁や、鶏のササミのゆで汁などを加えるだけで
喜んで口をつけたりしてくれると思います。


ちなみに、院内の猫ちゃんたちは、ぬるま湯にするとすぐに飲みに来てくれます。
おうちでも色々と試してみてくださいね♡

●おうちで簡単に脱水をチェックできる方法


背中の皮膚を写真のようにつまんでみてください。
正常な場合は1-2秒で元に戻ります。
脱水症状を起こしている場合は、
皮膚の弾力が失われいるため元に戻るのに3秒以上かかります。

チェックして脱水しているかもと少しでも感じたら、病院にご相談下さい。

人と同様に、動物も水分補給は大切です。
しっかり水分補給をして、元気に新しい1年を過ごしましょう。

2019.12.14

予防のこと

初めての目薬チャレンジ!!

はじめまして!入社して8か月になりました!
動物メディカルセンター箕面、動物看護師の小林です。
今回初めてブログを担当させて頂きますので、本題の前にまず私の愛犬を紹介します!

名前はふたば君
ヨークシャーテリアの男の子です!
年齢は1歳10か月、まだまだやんちゃ盛り
<性格>
家では好奇心旺盛で遊ぶの大好き!家族大好きなのですが…
外に出ると、もう犬やら子供にビビりまくり(笑)
急に大人しくなります!
内弁慶タイプですね。ふたばは、小林家にとって初めてのわんちゃんです!
私たちの大切な家族です。

さて、そんなふたば君ですが、今年の夏に目の疾患にかかってしまいました。

この日から、毎日1日3回目薬をすることになりました。
ふたばにとって目薬は初めてで、爪切りやシャンプーなど、何かをされることが少し苦手なので嫌がらないか心配でした…

でも、毎日するなら目薬を負担に感じて欲しくない!!と思い最初は慎重に、ご褒美も使いながらやっていくと…
今では私が目薬を持つとスッとおすわりして待機してくれます。

目薬が嫌で大人しくしてくれない子や、目薬を持つと逃げてしまう子からすると、急に目に冷たいものが当たったり、
変な物が目に近づいてくるなんて怖いですよね。

ここで、私がわんちゃんに目薬をする時に、大事だなと思ったポイントをお伝えします。

 

目薬をするにあたっての手順

① おすわりをさせて、目薬をさしやすい位置に自分が移動します。
(ふたばは、後ろから何かをされるのが苦手なので前からしてます。犬の後ろ側から抱っこするようにしてもいいと思います。)

② あごの下に手を添えて少し上を向かせ、顔が動かないように固定します。

③ もう片方の手で目薬を持ち、犬から目薬が見えないように後ろから目薬を垂らします。

④ 出来たらご褒美をあげてたくさん褒めてあげましょう!!

ポイント

・目薬の容器が犬の視界に入らないことが大事だと思います。
正面からもっていくと嫌がるので後ろからバレないようにさしましょう。
・目薬の先は目に触れないようにしましょう。

おやつを与えながら目薬をするのも一つの手です!
目薬をもってない側の手でおやつを持ち、おやつを食べている間に目薬をしちゃいましょう!

色々な方法を試してみても暴れて全くできない!
という場合は、無理に押さえつけて目薬というのはやめましょう。
余計に恐怖心が増してしまいます…
ゆっくり慣れることが大事です。
また、何か分からないことがあればスタッフまでお気軽にご相談下さい。

2019.06.08

予防のこと

防ごう!熱中症!


こんにちは。動物メディカルセンターの獣医師の盛岡です。
令和元年。その最初の5月から北海道で39℃を観測する記録的な高温になり、今年はすでに熱中症のニュースをよく耳にします。
そこで今回は熱中症に関する話をしようと思います。症状の程度は様々ですが、重度になると命に係わる怖い病気です。本格的に気温が上がってくる前に、熱中症対策をしましょう!

<原因>
熱中症は直射日光、高温多湿、運動などが原因となります。急激に体温が上昇すると体温調節機能に異常がおこり、体温を自力で下げることができなくなり熱中症になります。

<リスク>
熱中症のかかりやすさは様々なリスク因子が絡んでいます。以下の項目に当てはまる場合は注意が必要です。
①熱を発散させづらい状態か
汗をかかないので熱の発散の多くは呼吸でおこないます。そのため、ペキニーズやパグ、フレンチブルドッグなどの短頭種肥満で呼吸がしにくい状態、心臓病や呼吸器の病気を持っている子は熱を発散しづらい状態で、体温が下げにくい状態にあります。
②脱水しやすい状態か
脱水も熱中症の発症にかかわってきます。嘔吐や下痢をしている子、オシッコがたくさん出る慢性腎臓病などの病気を持っている子は発症しやすいです。
③熱を受けやすいか
熱い地面に近い短足の子毛色が黒く日光を吸収しやすい子は熱を受けやすいので注意しましょう。
④年齢
若い子年を取った子は成犬と比べて体力がないため注意してください。

<症状>
最初に体温が上がって、体を触ると熱くなっていることがわかります。その状態が持続すると熱中症になり、徐々に容体が悪化して症状が重くなります。
①初期:上がった体温を下げるためにパンティングという「はっはっはっ」と浅くて速い呼吸をして、ヨダレを垂らします。
②軽度:次第にぐったりとして元気がなくなり、嘔吐や下痢をする子もいます。
③重度:さらに悪くなると意識が混濁し、呼びかけにも応じなくなり、けいれんをすることもあります。

<予防・対策>
熱中症の予防と対策は①水分補給②危険な場所を避けることの二つになります。
①水分の補給

水分補給はこまめに行い脱水症状に陥らないように気を付けることが大事です。室内でお留守番中はお水をこぼしてしまうことや、飲み干してしまうことも考えてお皿を複数準備しておくと良いと思います。お散歩の際は携帯用のお皿と飲み水を水筒やペットボトルなどに入れて何時でも飲めるようにして出かけましょう。また、ミネラル分の補給のために動物用のスポーツドリンクも最近では売られており、嗜好性が高く、好んで飲んでくれる子も多いようです。

②危険な場所
様々な場所において熱中症にかかります。特に注意が必要な場所をリストアップしました。

昼間の散歩ドックランは気温も高く、さらに直射日光や地面からの輻射熱によりすぐに体温が上昇してしまうので危険です。散歩に行く際は、なるべく日が昇っていない早朝や日没後にしましょう。ただし、日没後に行く際は気温だけではなく、歩く地面の温度を手で確かめて熱くないか確認するようにして下さい。

車内の事故も多いです。JAFが行った実験によると真夏の炎天下でおいて、窓を閉め切った車はわずか30分後の車内温度は約45℃を超えてしまいました。また、窓を開けた状態や、サンシェードをした状態にしたとしても、30分後には40℃を超え、車内に留まるには厳しい車内温度になることが分かっております。車の中は短時間であっても絶対に動物を置き去りにしてはいけません。

また、室内も安心はできません。熱中症の発生のおよそ70%が室内で起こっています(アニコム損保「STOP熱中症新聞 VOL.1」)。室内の温度管理は重要ですのでエアコン・扇風機をつかって快適な温度を保ちましょう。また温度管理以外にも動物たちが涼しく快適に過ごすために、様々な清涼グッズがあります。冷却マットやバンダナ、凍らせたペットボトルなどを活用するのも良いでしょう。

<熱中症かな?と思ったら…>
症状と照らし合わせて、少しでも熱中症を疑わしいときはすぐに病院に連絡し応急処置を行いましょう。応急処置は水分の摂取と体温をさげることになります。体温を下げる方法は様々な方法がありますが、水が蒸発する際の気化熱による熱の放散が効果的で、かつ下げすぎる危険性も比較的低いので安全かと思います。タオルを常温の水道水で濡らして体にかけます。そして、熱の放散を促すために扇風機や団扇などで風を当ててください。タオルで包んだ保冷剤や氷嚢を使って大きな血管が通っている場所を冷やすのも効果的です。

応急処置のみで油断せず、必ず病院に連れてきてください。

<まとめ>
以上が熱中症に関する話になります。熱中症はしっかりと知識を身に着けて、対策を行えば予防できる病気です。これから、さらに暑い夏がやってきますが、熱中症に負けず楽しい季節にしましょう。

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