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2019.05.25
予防のこと
こんにちは。
動物メディカルセンターの獣医師の高橋です。
春の予防シーズンも終わりが近づいていますが、もうお済ですか?
当院では、フィラリア感染の有無を調べるための検査と同時に
健康状態を調べるための内臓の検査も実施しています。
血液検査によって、症状がなくても異常を発見することができ、早期治療に役立ちます。
さて、血液検査の結果は以下で示す紙でお知らせしたかと思います。
春の検査はスクリーニング検査として項目数を絞っているのですが、どの項目が何を表しているのかわからなくなってしまうこともあるかと思います。
これは主にお腹の臓器の状態を調べています。
今日は、この項目についておさらいをしたいと思います。
わからなくなったらブログを見返せば思い出せる!
っていうのを目標に。
総コレステロール(TC)
血液中の脂肪です。
脂肪というといらないように聞こえるかもしれませんが、
体内では色々な物質の原材料になるため必須なものです。
高くなる原因としては、運動不足、ストレス、肥満、食後などの生活習慣からくるものや、
甲状腺ホルモンの不足、糖尿病、肝胆のう疾患等が原因となって高くなることがあります。
シェルティーやミニチュア・シュナウザーなどは高くなりやすい犬種と言われています。
高コレステロールによって症状が出るというよりは、高コレステロールになる原因、
もしくは高コレステロールを誘発する疾患によって症状が出ることが多いため、日頃から以前と異なる様子がないか見ておく必要があります。
コレステロールが低くなる原因は、肝機能低下などがあります。
血糖値(Glu)
血液中のブドウ糖量で、身体のエネルギー源です。
疾病は血糖値が高くなる糖尿病が有名ですね。
糖尿病によって高血糖が続くと、多飲多尿になったり、
白内障、昏睡状態になることもあります。
その他、副腎皮質機能亢進症やストレスでもなります。
ネコちゃんは来院時に興奮していると高血糖になる子
が多いです。キャリーケースなどにタオルをかぶせて
あげると、落ち着くかもしれませんね。
逆に、膵臓の腫瘍によってインスリンが多くなったり、肝硬変のような肝疾患などで、
低血糖になると、ふらつき、ケイレン、意識低迷などがみられます。
AST(GOT) / ALT(GPT)
肝臓に関わる数値です。
肝臓は、色々な物質を合成したり分解したりする大工場です。
沈黙の臓器といわれる肝臓なので、数値が基準範囲を超えていても症状がないことが多いですが、
出てくる症状としては、
元気食欲の低下、下痢、嘔吐、黄疸、お腹の膨らみ、ケイレン、多飲多尿などがあります。
数値が上昇していれば、肝障害(肝腫瘍や循環不良など)や薬剤投与、骨格筋疾患などが疑われます。
また、人用のものを食べさせると、肝臓に負担がかかってくることがあるため、注意が必要です。
尿素窒素(BUN) / クレアチニン(Cre)
腎臓に関わる数値です。体中で作られた老廃物をろ過して、おしっこを作る臓器です。
数値の上昇は、腎不全以外に、脱水や食後、消化管出血、尿路閉塞などでもあらわれます。
腎不全になると、元気食欲低下、多飲多尿、削瘦、嘔吐などがみられます。
ただ、これらの数値は腎機能が7割落ちた時に上がってくる数値です。
そのため、尿検査や腎機能低下が早期にわかる検査などを提案することも多いです。
腎臓は再生しない臓器ですので、お家では、しっかりと飲水をさせ、
腎臓用フードにするなど、腎臓に対するケアが大事になります。
PCV(packed cell volume )
血液中に含まれている赤血球血の割合を示しています。
数値が小さいと赤血球が少なく、貧血といわれます。
原因としては、失血や造血能力の低下、免疫系異常などがあります。
症状は、呼吸が早くなったり、元気食欲低下、倦怠感などがみられます。このような症状がみられたら、お家では、舌の色が白くっぽくなっていないか確認しておくことが良いでしょう。
上昇は、興奮や脱水などでみられます。
病院へ来ると、どうしても興奮・緊張してしまう子が多いと思います。
「興奮しないでー」と、言っても難しいですので、これまでと比較して判断をしたりします。
TP(Total protein)
血液中のタンパク質の量を示しています。
主にアルブミンとグロブリンというタンパク質の合計がTPを示しています。
低下は、肝疾患、腎疾患、消化器疾患などを疑います。
増加は、脱水や炎症を疑います。
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さて、検査項目について、どの項目が、何の臓器に関わっているか再確認できたでしょうか?
実際には、どの項目もたくさんの臓器に関わっていることが多いため、異常値が出たから
即 この臓器が悪くなってる!っていう判断ではありません。
現在の状態、問診内容などで総合的に判断しています。
血液検査の結果で、「後日もう一度検査をしましょう」と言われた方もいると思います。
ワンちゃんネコちゃんは私たちとは歳の取り方が違いますので、1ヶ月も経つと変化も大きいです。
また、検査項目で食事の影響を受ける項目もありますので、
血液検査(特に再検査)をする予定があるかもしれないときは、絶食をおすすめします。
私たち人でも、採血の時は絶食で検査に行くのと同じです。
・・・ごはんを待って鳴いてると、あげたくなってしまいますけどね。
再検査でしっかりと確認して、健康でいられるようにがんばっていきましょう!
2018.05.26
予防のこと
こんにちは。
動物メディカルセンター 獣医師の尾﨑です。
ゴールデンウィークも終わり、皆様ワンちゃんと旅行などたくさん思い出を作ることができましたでしょうか?
我が家には、世界一かわいいラブラドールが2頭います。自然豊かな徳島県で生まれ、この時期になると山に川にとたくさん遊びに行ったのが懐かしいです。
現在大阪にいるので少なくなりましたが、川遊びを楽しむために奈良や和歌山へ今もよく行きます。
これからの時期は、人も犬も川遊びには特に最高の季節です!!
うちの子達は泳ぐだけでなく、主人の趣味のカヌーにも付き合わされています。なかなかじっとしてくれませんが一応船にも乗ってくれます!乗ると揺れるので写真はなかなか撮れなくて困ります(笑)。だいたいカヌーの後ろを泳いでついてきて、乗り込んではまた飛び込むを繰り返して川を下って(流されて)いきます。
そんな川遊びを楽しむ我が家ですが、ある日ちょうど河原で遊び終えて帰ろうと車に乗せ支度を整えていました。
助手席にいるクランの顔をふと見ると、毛の上でモゾモゾと動きまわる赤茶色のものを見つけました!
ダニッーーーーー!!
毛の上にいたのですぐに気づき、つまみとることができましたが、毛の下に潜り込まれていたら気づかなかったかもしれません。
初めて見つけた時は恥ずかしながらかなり慌てました。今でも遊んだあとにたまに毛の上にいることがあります。
実はこの時期フィラリア予防で蚊に注意がいきがちですが、特に気をつけていただきたいものの一つが
“ダニ予防”です。
ダニは街中の公園やいつものお散歩コースにも普通に潜んでいますが、さらに河原やキャンプ場といった夏の遊び場では、街中よりたくさんのダニがいる可能性もあり注意が必要です!
ダニは赤血球に寄生するバベシアという寄生虫を運んだり、寄生によるアレルギーを引き起こしたりとワンちゃんに病害を与えるだけでなく、最近話題になったSFTSなど人に感染する様々な病気も運んできます。
ダニの予防はワンちゃんだけでなく、お子さんなどご家族への感染の予防にも繋がります。
知らぬ間に感染して、そのままお家に持ち帰ってしまわないようにダニ予防をしっかりと毎月行い、帰るときにはしっかりと全身チェックしてあげましょう!
またダニが引っ付いている場合は、無理に引き剥がさず病院へ連れてきてあげてください。無理にとるとダニの一部が残ったままになってしまう可能性があります。
当院で主にオススメしているのは、フォートレオンという滴下式のものになります。蚊除けの効果もあり、フィラリア予防と合わせてこの時期オススメしています。また滴下タイプで皮膚が赤くなる等苦手な子は、経口タイプのものもありますのでご相談ください。
この時期、注意するのは蚊だけではなく、ダニにも注意してあげてください!
2018.05.12
予防のこと
こんにちは。動物メディカルセンターの獣医師盛岡です。
今回お話ししたいのは、健康ドックの話です。当院のワンニャンドックを受けていただく方も多く、飼い主様の動物たちの健康に対する関心も強くなっていると実感しています。そんなワンニャンドックの検査の裏側を今回はご覧いただこうと思います。協力してくれるのは、スタッフの銀ちゃん(猫)と、今年から新たに病院のスタッフに加わった高橋先生とぼんちゃん(犬)にも参加していただきます。
① まずは聴診器を使って身体検査をしているところです。体重や体型をみるだけでなく、頭からしっぽの先まで隅々まで五感を使って検査をします。
② 血圧測定中です。オシロメトリック法という測定法で、人の病院で機械が自動で測定してくれる方法と同様の方法です。
③血液検査のための採血をしています。
針を刺されるとわかってしまい、ちょっぴり緊張していますが、頑張っています。
④尿検査は持参してもらったおしっこを試験紙につけて異常を検出します。
⑤便検査をしているところです。顕微鏡をつかって異常がないか観察します。
⑥心電図をとっているところです。ワンちゃんネコちゃんは、右下に横になってもらって検査をします。
⑦レントゲン検査を行っています。台の上で仰向けになったり、横になったりしてお腹と胸のレントゲン写真を撮影します。
⑧お腹の超音波検査をしています。クッションの上で仰向けになってお腹に超音波のプローブを当てて検査します。
このほかにも、眼を詳しく見るために眼科検査、耳の中を覗く耳道内視鏡検査などの検査もあります。
1日かけてとても多くの検査を受けていただきます。
お疲れ様でした!
こちらが出来上がった報告書です!
ドック検査は病気の早期発見・早期治療を目的として行うものではありますが、それ以外にも飼い主様の安心や大切なパートナーたちの健康増進に寄与する検査だと思います。特にドック報告書でも総合評価のページでは、飼い主様に検査結果をよく理解していただけるようにコメントしています。普段の生活ではわからない体の変化をお伝えすることで日頃の生活習慣の改善につながり、それによって病気の予防や動物たちの健康寿命を長くすることができると考えております。
この記事を読んでワンニャンドックに興味をもった方は是非受けていただけたらと思います。
2018.04.29
予防のこと
こんにちは。
動物メディカルセンター茨木 看護師 野尻です。
春になり犬、猫も予防のシーズンが佳境を迎えています。
今回はその中でもフィラリア症の話をしたいと思います。
フィラリア症とはなんなのか!
フィラリアとは蚊によって感染する寄生虫です。
フィラリアの幼虫を持つ蚊に刺されると体に幼虫が入り、体内を移動しながら成長し、最終的に心臓に寄生します。
フィラリアに感染してもすぐには症状がでないことが多く気づいた時には命に関わるほどになっていることもあります。
そのためしっかりとした予防が必要なのです!
近年は猫にもフィラリア症が多くなってきています。
実に10匹に1匹の猫ちゃんにフィラリアの幼虫が寄生しており、その中でも40%が室内で飼っている猫ちゃんです。
お家で飼っているから大丈夫と思わずにしっかりと予防してあげましょう。
犬のフィラリア症とは違い猫のフィラリアは心臓よりも肺に深刻な影響を与え、重篤な場合は急性肺障害を引き起こしたり突然死することもあります。
また一度心臓に寄生してしまうと、確立された治療法がなく対症療法のみになってしまうので、注意が必要です。
メディカルグループの猫ちゃんたちにもフィラリア予防のお薬を毎月かかさず飲ませています。
大切な猫ちゃんを守るために充分な予防を心掛けましょう!
次回、ブログ更新は5/12予定です。
2017.08.12
予防のこと
動物メディカルセンター茨木の獣医師宮嶋です。
先日、マダニを介してうつるウイルス性の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を発症したとみられるネコに咬まれた女性の方が亡くなられるという驚きのニュースが流れました。
動物だけではなく、ノミやダニが人にもたらす病気は、今回のSFTSや日本紅斑熱など死に至るものや、ノミ刺咬症、猫ひっかき病など大きな病気に発展するものなどがあります。
下の写真は、散歩に行ったワンちゃんに付いてきたマダニです。
(容器の中に、大量のマダニが入っています。)
1回の散歩で、これだけ多くのダニに寄生されることもありますが、数匹が目の周りや耳などの軟らかい皮膚に吸血していることもあります。幼ダニでは、数mmの大きさのため、見つけられないことがあります。
この北摂地域は、マダニが多く生息しています。都会の公園や河原などにも多くいます。
まず、動物たちがノミ・ダニ介在性疾患にならないように、なにより『予防』が大切です。
・猫は屋外に出さない
・犬は草むらや藪の中に行かない
という回避だけでなく、ノミ・ダニ予防薬の使用をしっかり行いましょう。
今回のSFTSウイルスについては、動物の細胞外では非常に弱いウイルスです。ヒトの感染経路も主にマダニですが、もし野良犬や野良猫に噛まれたら、まずは流水で患部を良く洗い流し、石鹸でもSFTSウイルスは死滅するので、最低5分以上洗いましょう。そして、すぐに人の病院を受診してください。
2016.04.09
予防のこと
こんにちは。
動物メディカルセンターで主にしつけとリハビリを担当している小池です。
桜も満開になりました。
当院では、4月に入ったとたん、狂犬病予防やフィラリア予防などの春の予防で
ご来院される方が増えています。
今からの季節はワンちゃん・ネコちゃんにとっても最も活動しやすい時期です。
早めに予防を済ませて、安心してお出かけを楽しもうと考えていらっしゃる方も
多いのではないでしょうか。
私が動物メディカルセンターに入社した十数年前・・(と言っておきましょう(笑))。
予防できる病気にかかってしまって命を失うことって、ペットにとっても飼い主様にとってもとても悲しい出来事です。
せめて、お薬の投与やワクチン接種で、防げる病気は防いで寿命を全う出来たら・・・
そんな思いから始まったのが、当院の病院会員制度なのです。
動物メディカルセンターの病院会員制度は今年で23年目。
年々ペットとの関係性も密度の濃いものとなり、求められるニーズも少しずつ変化しています。病院会員制度も、それに合わせて進化しており、現在の『プレミアム病院会員』という形にたどりつきました。
23年前から変わらず、私たちが『長生きするための4大予防』と
呼んでいる
1)ワクチン接種
2)フィラリア予防
3)ノミダニ予防
長生きするための毎月のお手入れ、ワンニャン健康ドックのご優待、シニア健康エクササイズクラブもあり、ただ単に長生きを目指すだけでなく、元気でいられる健康寿命を延ばすことにも力を入れています。
もちろん、トリミングやペットホテル、処方食などサービス部門のご優待も充実しており、あらゆる角度から備えた会員制度になっています。
ちょうど5月末までの限定募集なので、予防がまだで興味のある方は、ご来院の際、お声をおかけ下さいね。わかりやすくご説明させていただきます。
私は、ペットの診療は、飼い主様との信頼関係から成り立つものと考えています。
もの言えぬペット達を診断し治療し、その健康を保っていくことは、飼い主様と二人三脚で歩みをそろえることが必要不可欠です。
もし、日頃気になること、疑問点、もやもやすることがあったなら、どんな些細なことでも構いませんので教えてくださいね。
では、これから予防にご来院予定の方、お会いできることを楽しみにしております。
2016.02.06
予防のこと
夏だけじゃない!一年を通して予防しよう!ノミとダニの駆虫・予防!!
こんにちは、動物メディカルセンター箕面の看護師・中家です。今回はノミ・ダニ予防についてお話ししたいと思います。
すっかり寒くなった2月一か月に一度のフィラリアの予防も今はオフシーズン。そしてついうっかり忘れがちなのがノミとダニの駆虫・予防です。
トリミングやホテルの時には必ずお願いしているノミとダニの予防ですが、その際によく「ノミやダニの予防はいつまでなの?」といった声を耳にします。
ノミやダニは簡単に予防することができる反面、ほかの予防と違い軽く見られがちなものですが、実はとても大切な予防の一つなのです。
そこで私からはノミやダニのことを詳しくお話ししたいと思います。
ちなみに、ノミは見つけても決してそのままつぶさないでください。つぶしてしまうと卵が周りに飛び散ってしまうからです。
また、ダニの場合は頭の部分だけが残ってしまう可能性もあるので見つけたらそのまま病院に来ていただくことをお願いしています。
2016.02.02
予防のこと
こんにちは。動物メディカルセンター高槻の看護補助・トリマーの梅本です。
今回はいよいよ、お薬を直接投与する時の実践編を詳しくお伝えしたいと思います。
<粉末・液体の場合>
まず、粉末を水で溶かしてシリンジ(注射器)やスポイトであげる。
液体はそのままスポイトに吸って下さい。
<水を入れる> <薬を溶かす> <薬を吸う>
※当院でお渡ししている粉薬の袋は水にも強いので、直接、袋の中にシリンジ(注射器)で水を入れて粉を溶かすことができます。
やり方
利き手でない方の手で鼻をもち少し上に
向けて、親指で口角を少し上に上げる感じで
口を開けてあげます。
犬でも猫でも犬歯のすぐ後ろに歯の生えて
いないスペースがあるので、そのスペース
(赤い丸の部分)からあらかじめ薬をすった
シリンジ(注射器)の先端を差し込んで薬を
少しずつ流しいれてあげましょう。
◎ポイント
・歯の生えていないスペースがわかると、無理に口を空けなくても口の横からシリンジの
先端を差し込んで薬をあげることもできます。
・粉を水に溶かす場合は、できるだけ少量の水で溶かしてあげてください。水が多いとそれだけ、薬を飲ませるのに時間もかかり、
ワンちゃんやネコちゃんの負担にもなります。
<錠剤にチャレンジ!!>
鼻を少し上に向けてあげて、
利き手ではない方の手で上あごをもってあげる
薬を持った利き手で少し下あごを下げて、
口をあけてあげる。
口を開けたら、利き手に持った薬を口のなるべく
真ん中の奥の方へ素早く入れます。
(お薬を喉の奥の方へ落としてあげる感じでも構いません)
入れたら素早く口を閉じて鼻を少し上に向かせて、
喉をさすります。鼻にふ~っと息を吹きかけても
効果があります。
喉が動いて飲み込むのが確認できたらOKです。
◎ポイント
飲んだふりをして口の中に薬が残っていることがないように、薬を口に入れた後は必ず喉の動きを確認してください。飲み込んだあとに鼻の頭をぺろりと舐めたら、ほぼ確実に飲み込んでいます。鼻の頭に少量の水をつけるのもゴックンとしやすくなるので、是非試してみてください。
※ただし、怒る子には無理にしない!!危険です!!
安全に投薬するための投薬器もあります。シリンジはご希望の方にお渡ししています。
お薬もすべての子が簡単に飲んでくれるわけではありません。お薬を飲むワンちゃん・ネコちゃんはもちろんのこと、飼い主様の負担も少しでも軽くなるようサポートさせていただきます。どうしても飲ませるのがむずかしい方は、お気軽に動物メディカルセンターにご相談ください。
次回は2/6(土)にUPします!お楽しみに♪
2016.01.20
予防のこと
こんにちは。動物メディカルセンター 獣医師の兒山です。
今日は超音波検査についてお話したいと思います。
超音波検査といえば、妊娠中に胎児の診察に用いる検査というイメージが強いと思います。
では、他にはどんな時に超音波検査をするでしょう?
今まで超音波検査を受けたことがある方ならすぐに思いつくかもしれませんが、すぐに思いつかない方も多いのではないでしょうか?
超音波検査で調べられる臓器は肝臓や胆嚢、腎臓、膵臓、膀胱、前立腺、さらに子宮や心臓など様々な臓器があります。
私も今まで多くの超音波検査をしてきましたが、その中でも検査をして良かったと思う病気に「胆嚢粘液嚢腫」があります。
胆嚢とは、肝臓で作られた胆汁(脂肪の分解を助ける消化液)の貯蔵・濃縮する袋状の臓器です。
胆嚢粘液嚢腫とは、胆嚢内にゼリー状の粘液が蓄積する病気で、進行すると総胆管(胆汁の出口)の閉塞や、胆嚢破裂を起こす非常に怖い病気です。
血液検査やレントゲン検査だけではこの病気は診断出来ず、超音波検査を行うことが重要です。
綺麗な胆嚢(GB)は、このように黒く見えます
胆泥が溜まり、炎症を起こしている胆嚢(GB)
胆嚢が壊死・破裂すると、胆汁が腹腔内に流出し、腹膜炎を起こすので、この場合は手術が必須となります。
超音波検査により早期発見することが出来れば、体調が良い状態で手術をすることが出来たり(破裂後の手術よりも予後が良い)、内科治療が適応になります。
超音波検査は全身麻酔や放射線を使用しないので、麻酔リスクや被爆の心配もなく、妊娠していても安心して受けられます。
動物も6歳を超えると様々な病気にかかるリスクが急激に増えます。
(ペットの6歳はヒトに換算すると約40歳です。)
特に6歳を超えたペットを飼われているのであれば、一度超音波検査を受けてみませんか?
もちろん、もっと若い年齢の子でも健康診断としていつでも受けていただけます。
分からないことがあれば、いつでもスタッフにご相談下さい。
動物の超音波検査は大阪の動物病院、動物メディカルセンター(箕面、茨木、高槻)へご相談下さい。
2016.01.10
予防のこと
こんにちは、動物メディカルセンター茨木 看護師の塩見です。
様々な病気や症状に対し、外用薬が処方されることがあります。
動物達にとって顔周りを触られることは、嬉しいことではないので慣れていないと
嫌がってうまく出来ないことがあります。
今回は、目薬・点耳薬がスムーズに行えるようポイントをふまえてご説明します!
《目薬》
1、片手で顔が動かないように支え、少し上を向かせます。
2、もう片方の手で目薬を持ちます。
3、目薬を持った手の小指で、少し瞼を開けます。
4、目が開いたら後ろから目薬を落とします。
5、できたら、褒めてあげましょう!
☆ポイント☆
・前から差そうとすると怖がって逃げてしまうので、後ろから差しましょう!
・ペットが嫌がる前に素早く差しましょう。
!!注意!!
目薬を続けてさす場合、必ず5~10分は間隔をあけましょう。
間をあけずにすぐさすと、初めの目薬が流れてしまいます。
《点耳薬》
1、軽く耳を持ち、耳の穴を確認します。
2、耳の穴が確認出来たら1~2滴薬を入れます。
3、耳のつけ根を優しく持ち優しく揉んで、薬を中に浸透させます。
4、できたら、褒めてあげましょう。
☆ポイント☆
耳に疾患がある子は、痛かったり痒かったりして、触られるのを嫌がります。
そんな場合でも声をかけたり、気を紛らわせながら行うとスムーズに行いやすいです。
暴れてしまう子は、薬が目に入ってしまわないよう注意しながら2人で行いましょう。
薬によって、保存方法や回数が異なります。
処方時にスタッフがお伝えしていますので、必ず確認をお願いします。
最後には毎回褒めてあげましょう!
褒めることで良い印象に近づき、次回もやりやすくなります。
どうしても嫌がって出来ない場合はスタッフへご相談下さい♪
2015.10.06
予防のこと
みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。
ワンちゃんやネコちゃんを生まれたころから飼っている方は、当時のことを思い出してみてください。また、これから赤ちゃんイヌやネコを飼おうと思っている方は、これからのことを想像してみてください。
可愛らしい子犬や子猫の存在は、みなさんの生活に楽しみを与えてくれます。
でも、ただ可愛いだけ、楽しいだけではありません。彼らを健康に育てていくために、飼い主としてやらないといけないことがあります。
その中のひとつが、ワクチンの接種です。
生まれたばかりのワンちゃん、ネコちゃんには、生後約6~8週ごろ、その1カ月後、さらにその1カ月後と3回もの接種が必要なんです。
彼らは生まれてくるときに、お母さんから移行抗体という病気から身を守るための“バリア”をもらいます。
でも、このバリアにはいくつかの特徴があります。それは、期間限定であること、ワクチンとの重ねがけは効かないこと、そしていつから使えなくなるかは個体差がある、ということです。
つまり、移行抗体は短期間しか効果を発揮しないので、その後のためにワクチンを接種するんですが、移行抗体が使える内はワクチンが無意味。でも、いつ移行抗体が切れるか分からない。
と、このような事情があるので、どのタイミングで移行抗体が力を失ってもいいように、3回もワクチン接種を行うわけなんです。
お母さんからもらったバリアが切れた後に接種されたワクチンは、およそ1年間有効です。そのため、翌年からは年に一度の接種でOKになるわけです。
この予防を怠ると、最悪、命に関わる恐ろしい感染症に蝕まれてしまうかもしれません。可愛いワンちゃん、ネコちゃんとの楽しい生活を守るためにも、ワクチン接種は忘れずに受けるようにしてください。
2015.09.03
予防のこと
みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。
暑かった夏がほぼ終わり、涼しくなってきましたね。
出かけるならペットも一緒に! という人も多いことでしょう。最近ではペット同伴がOKなお店やスポットも増えていますので、お出かけの楽しみも増えていると思います。
もちろん、ワンちゃんたちとお出かけを楽しむのは結構なのですが、事前に説明してもワンちゃんには分かりませんから、普段とは違う環境に急に連れ出されることにもなります。
せっかくのお出かけです。素敵な思い出として残せるように、気を付けるべきポイントを押さえておきましょう。
まず、混合ワクチン、狂犬病予防などの各種予防接種は必ず済ませておきましょう。
ペットOKの施設では、たいてい予防接種の証明書が必要になります。ご自分のワンちゃんも、周りのワンちゃんも病気になって帰ってくるのでは楽しいはずがありませんからね。
また、お出かけをすると、普段とは違う環境に置かれることになります。
ワンちゃんがビックリしてしまわないように、気を使ってあげましょう。例えば、普段使っているおもちゃやタオル、食器に食べ物など、安心できるものをなるべく持って行ってあげるといいでしょう。
当然ですが、家を出るときに体調が悪そうであれば、無理に連れ出すのも良くありません。
特に長距離の移動が必要な場合は、乗り物のストレスなどで体調がより悪くなってしまうかもしれません。
食欲や排泄などをしっかりチェックして、元気な状態でお出かけできるようにしてあげてください。
せっかくワンちゃんとお出かけするんですから、楽しい思い出にしたいですよね。
旅先では、交通事故や拾い食い、熱中症など突発的な事故も起こりやすくなります。いつも以上にケアして、楽しいお出かけにしてください。
出かけるのが苦手なペットのために、当院ではペットホテルもご用意しています。一緒にお出かけが難しい場合は、ぜひこちらもご利用ください。