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2024.12.14
こんにちは
動物メディカルセンターの獣医師 高橋です。
寒くなったと思ったら今年ももうすぐ終わりますね。
バイバイ2024年・・・カモーン2025年!
2025年といえば、当院では毎年1月にフォトコンテストが開催されてます。
さて、約1年前になりますが、今年のフォトコンテスト1位を見てください。
素晴らしい飛行写真ですね!
・・・あれ、そういえば・・・
2022年5月のブログに「ひこう犬」でうちの「そら」が出てたなー
あれから2年経過して・・・
どーーん!!
太った!
サプリなど試しましたが、ダイエット失敗です。
おやつが原因だと思いましたが、運動量の低下もあり、中高齢のワンちゃんで痩せない病気が思い浮かびます。
それは・・・
「甲状腺機能低下症」です。
人では橋本病ともいわれています。
首のところに甲状腺と言われるホルモンを分泌する臓器があり、そこから出てくるホルモンが少なくなった状態の病気になります。
このホルモンは生体の代謝を活性化するため、不足すると出てくる症状として、
・以前ほど走らなくなったり、なんとなく元気がなかったりする
・フードはずっと同じなのに体重が増える
・耳や鼻や尾など様々な部位の脱毛、一部分が黒くなったり赤くなったりする皮膚
・貧血や脂質代謝異常としてコレステロール上昇、
・てんかん発作やつまずいたり、ふらつきなどの神経系の問題
・食欲不振や下痢、嘔吐など
上記の症状すべてが必ず出てくるときもあれば、どれか一つというときもあります。
この甲状腺ホルモンが足りなくなる病因として関わっている場所が3つあります。
①視床下部
体の中の甲状腺ホルモン量を判断する部位で、不足と判断すると下垂体に指令を出します。
②下垂体前葉
視床下部からの指令を受けて、甲状腺に指令を出します。
③甲状腺
指令を受けて、ホルモンが作られ、貯めたホルモンを放出します。
このように①から③まで流れるように指令が出ています。
このうち、③の甲状腺自体の異常でホルモンが足りなくなることが多く、ホルモンが足りないと診断された場合はホルモン剤を飲んでいくことになります。
では、診断するにはどうするかというと、血液検査でわかります。
11月まで実施していた秋の健康診断で、甲状腺ホルモンを含んだコースの検査を実施!
そらくんの血液検査というと・・・
T4というのが甲状腺ホルモンになります。基準値内であり問題なしでした。
つまり、肥満は飼い主の責任という結果・・・ごめんよ、そらくん。
ドックランでの運動量UPとおやつ制限でダイエットがんばろう!