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2025.10.13

「うちの子、もう年だからね~」と、諦めていませんか?

ブログをご覧の皆さま、こんにちは!

動物メディカルセンター獣医師の新川です。

 

夏の暑さもかなり和らぎ、涼しくて過ごしやすい季節になってきましたね🍂

 

当院では毎年恒例の『秋の敬老月間』、今年もスタートしております!

ご長寿のわんちゃん、ねこちゃん、うさぎさんのお写真を撮らせていただき、待合に掲示しています🌟

 

↑箕面病院

 

↑高槻病院

 

みなさんシニアになっても可愛さはパワーアップ中なので、来院の際は、ぜひご覧ください!

 

さて、シニアになってきて、おうちの子にこんな変化は見られていませんか?

 

〇歩くのが遅くなってきた

〇歩き方が若いころと比べてよたよたしている

〇日中も寝てばかり

〇キャットタワーに登らなくなった

〇ジャンプする時にためらう様子がある

 

などなど…

 

これらの症状には、実は「変形性関節症」という病気が隠れている可能性があります。

 

変形性関節症とは、肘や膝、股関節などの関節が変形し、痛みにより動きづらくなる慢性的な疾患です。

 

わんちゃんの場合、歩き方の変化が現れることが多いですが、ねこちゃんではなかなか歩き方の変化は見られません。しかし、12歳以上のねこちゃんの90%に、この変形性関節症の疑いがあるというデータもあるため、注意が必要です。

 

実は、今年6月に18歳で亡くなった院内猫のさつきちゃんも、重度の変形性関節症を持っていました。

 

(↑おばあちゃんになっても美人なさつきちゃん🐈)

 

↑さつきちゃんの肘のレントゲン写真

肘の関節の骨がボコボコと変形しています

 

 

この疾患は治るものではないため、治療は基本的に痛みのコントロールになります。

さつきちゃんの場合は、1か月痛み止めの効果が続く注射を、毎月頑張ってくれていました。

 

https://www2.zoetis.jp/species/cats/oapain/solensia/vets/outline〉ホームページより

 

 

注射や薬以外にも、関節の負担を減らすために、適正な体重へのダイエットも重要になります。

また、関節の痛みによって活動性が低下し、筋肉量が減少してしまっている子も多くみられます。当院ではシニアリハビリも行っているため、お気軽にご相談ください。

 

 

「うちの子ももう年だからね~」と思ってらっしゃる方も多いと思いますが、症状を緩和できる可能性があります。

特にねこちゃんは、痛みを隠す生き物です。ご家族の皆さまが、日常のちょっとした行動の変化に、ぜひ気がついてあげてください!

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