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2017.08.12

予防のこと

ノミ・ダニ駆除を忘れずに!

動物メディカルセンター茨木の獣医師宮嶋です。
先日、マダニを介してうつるウイルス性の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を発症したとみられるネコに咬まれた女性の方が亡くなられるという驚きのニュースが流れました。
動物だけではなく、ノミやダニが人にもたらす病気は、今回のSFTSや日本紅斑熱など死に至るものや、ノミ刺咬症、猫ひっかき病など大きな病気に発展するものなどがあります。

下の写真は、散歩に行ったワンちゃんに付いてきたマダニです。
(容器の中に、大量のマダニが入っています。)

1回の散歩で、これだけ多くのダニに寄生されることもありますが、数匹が目の周りや耳などの軟らかい皮膚に吸血していることもあります。幼ダニでは、数mmの大きさのため、見つけられないことがあります。
この北摂地域は、マダニが多く生息しています。都会の公園や河原などにも多くいます。
まず、動物たちがノミ・ダニ介在性疾患にならないように、なにより『予防』が大切です。
・猫は屋外に出さない
・犬は草むらや藪の中に行かない
という回避だけでなく、ノミ・ダニ予防薬の使用をしっかり行いましょう。

今回のSFTSウイルスについては、動物の細胞外では非常に弱いウイルスです。ヒトの感染経路も主にマダニですが、もし野良犬や野良猫に噛まれたら、まずは流水で患部を良く洗い流し、石鹸でもSFTSウイルスは死滅するので、最低5分以上洗いましょう。そして、すぐに人の病院を受診してください。

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