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2015.12.10

ペットの病気

冬になると急増!おしっこのトラブル 〜その1〜

「冬になると急増!おしっこのトラブル 〜その1〜」

皆さん、こんにちは。
動物メディカルセンター高槻、副院長の小松です。
めっきり寒くなりましたね。

さて、冬になると、猫ちゃんは非常に泌尿器系の病気にかかりやすくなります。
病気になったことのある猫1000頭の調査では、46.8%(なんと2匹に1匹!)の猫ちゃんが泌尿器系の病気になっています。医学的にはFLUTD(猫下部泌尿器症候群)と呼ばれますが図のような発生率です。

冬になると、
①気温の低下 ②運動量の減少
などが原因で、飲水量が低下します。
その結果、
おしっこの量が減少し、ミネラル分が濃縮されるため、膀胱結石が出来やすくなります。
ちなみに、ジメジメしてストレスのかかりやすい梅雨時は膀胱炎が増えます。
そもそも猫は砂漠地方原産の動物。そのため、水分を逃がさないよう、尿を濃くするという生物的な習性があります(このため、腎不全にもなりやすいのです)

症状は、
①血尿 ②頻尿、何度もトイレに行く ③尿の臭いが強い、きつい ④尿の色が濃い
放置すると、急性腎不全、尿毒症などが併発し、死にいたる事もあります。

発症時期は、1~6歳の比較的若い時期が多く、75%がこの時期に発症します。
また、雄猫は尿道が狭く(直径約1mm)、尿石症から排尿困難、尿路閉塞が発症するのはほとんどが雄猫です。

おうちの猫ちゃんに今挙げたような症状は出ていませんか?
排尿の様子を詳しくチェックしておくことが早期発見のポイントですね。
猫が大好きな私としては、この病気に苦しむ猫ちゃんを1匹でも減らしたいので早めの尿検査をおすすめしています!
次回は治療編です。

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