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2015.07.15

ペットの病気

動物の点滴

みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。

皆さんは、点滴ってしたことありますか?
様々な治療で使われる方法なので、経験のある方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、ワンちゃんやネコちゃんの治療でも点滴を使うことがよくあります。病気の治療のほか、脱水症状を起こしたときなどにも行われたりします。

点滴では、水分はもちろん、電解質やビタミン類、糖質、アミノ酸などの栄養素を補給したり、手術中の血圧管理もすることができます。
ただ、人間と動物の点滴には、ちょっとだけ違いがあるんです。

人間の場合、血管に直接点滴液を送る「静脈点滴」がほとんどです。動物の治療では、この静脈点滴のほかに「皮下点滴」という方法を取ることもあります。
これは、皮膚と筋肉の間に輸液剤を投与して、毛細血管から吸収させるやり方です。そのため、点滴が終わった直後は背中にポコっとコブができたように見えます。
この方法ですと、血管を確保する必要もなく、10分程度の短い時間で行えるので、入院中でなくても行うことができるというメリットがあります。

その分、静脈点滴に比べると効果が緩やかだったり、投与できる量や薬剤の種類にも制限がかかってしまいます。そのため、症状が重く、緊急のケースでは、やはり静脈点滴になるわけです。つまり、症状や状況によって2種類の点滴を使い分けるということですね。

いずれにせよ、点滴しなければならない状態には陥らないに越したことはありません。
定期的に健診を受けるなどして、みなさんの家族であるペットたちの健康を保つように心掛けましょう。

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