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2016.01.20
予防のこと
こんにちは。動物メディカルセンター 獣医師の兒山です。
今日は超音波検査についてお話したいと思います。
超音波検査といえば、妊娠中に胎児の診察に用いる検査というイメージが強いと思います。
では、他にはどんな時に超音波検査をするでしょう?
今まで超音波検査を受けたことがある方ならすぐに思いつくかもしれませんが、すぐに思いつかない方も多いのではないでしょうか?
超音波検査で調べられる臓器は肝臓や胆嚢、腎臓、膵臓、膀胱、前立腺、さらに子宮や心臓など様々な臓器があります。
私も今まで多くの超音波検査をしてきましたが、その中でも検査をして良かったと思う病気に「胆嚢粘液嚢腫」があります。
胆嚢とは、肝臓で作られた胆汁(脂肪の分解を助ける消化液)の貯蔵・濃縮する袋状の臓器です。
胆嚢粘液嚢腫とは、胆嚢内にゼリー状の粘液が蓄積する病気で、進行すると総胆管(胆汁の出口)の閉塞や、胆嚢破裂を起こす非常に怖い病気です。
血液検査やレントゲン検査だけではこの病気は診断出来ず、超音波検査を行うことが重要です。
綺麗な胆嚢(GB)は、このように黒く見えます
胆泥が溜まり、炎症を起こしている胆嚢(GB)
胆嚢が壊死・破裂すると、胆汁が腹腔内に流出し、腹膜炎を起こすので、この場合は手術が必須となります。
超音波検査により早期発見することが出来れば、体調が良い状態で手術をすることが出来たり(破裂後の手術よりも予後が良い)、内科治療が適応になります。
超音波検査は全身麻酔や放射線を使用しないので、麻酔リスクや被爆の心配もなく、妊娠していても安心して受けられます。
動物も6歳を超えると様々な病気にかかるリスクが急激に増えます。
(ペットの6歳はヒトに換算すると約40歳です。)
特に6歳を超えたペットを飼われているのであれば、一度超音波検査を受けてみませんか?
もちろん、もっと若い年齢の子でも健康診断としていつでも受けていただけます。
分からないことがあれば、いつでもスタッフにご相談下さい。
動物の超音波検査は大阪の動物病院、動物メディカルセンター(箕面、茨木、高槻)へご相談下さい。