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2015.03.05

ペットの病気

脛骨異形成

みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。

ここ10数年で、ミニチュアダックスフントを飼う方がドンと増えました。
となると、ミニチュアダックスフントによく起きる、それまであまり知られていなかった病気というのも多く認められるようになるわけです。

それが「脛骨異形成」という病気で、「遠位脛骨内反変形」などの別名でも呼ばれます。
その名の通り、脛(すね)の骨が変形してしまう病気です。もう少し詳しく言うと、発育期に後肢のヒザからかかとまでの骨が変形してしまいます。

この部分には、内側の脛骨と外側の腓骨の2本の骨があります。
本来はバランスよく成長していくのですが、この病気にかかると脛骨の成長が人間で言うくるぶしあたりの位置で止まってしまいます。外側の腓骨だけが伸びていってしまいますから、かかと近くで脚が内側に曲がってしまうわけです。
人間に例えるなら、常に足の小指で歩いたり、走らなければならないような状態になってしまいます。

痛みが出ることもありますし、いわゆるO脚になったりもします。
かかとやヒザの関節、股関節など、多くのほかの関節にも悪い影響を及ぼすことがありますので、放っておくわけにはいきません。

当然、大切なのは早期発見です。
ミニチュアダックスフントを飼っている方は特に、お宅のワンちゃんの脚をチェックしてみてください。気になることがあれば、病院に連れていってあげてください。

2015.02.26

ペットの病気

副腎皮質機能亢進症

みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。

皆さんは「ステロイド」と聞くと、どんなことを想像しますか?
スポーツ選手がドーピングに使う“悪い薬”としてとらえている方も少なくないでしょう。
アトピーを患っている人や皮膚の弱い人は、炎症止めやかゆみ止めとして知っている人もいるかもしれません。

しかし、ステロイドというのは、そもそも人間、あるいはイヌやネコでも、その体の中で作られている成分なのです。腎臓のそばにある副腎、その中の皮質という部分で作られていて、健康に生きていくためには必要な物質です。
上記の薬は、これらが配合されていたり、人工的に合成されているものです。

今日のお話は「副腎皮質昨日亢進症」というもので、簡単に言うと副腎皮質のブレーキが壊れて過剰にステロイドを作ってしまうという病気です。
8歳以上の高齢のワンちゃんに多く見られる病気で、水をがぶ飲みしてたくさんオシッコをしたり、お腹がたるんできたりといった症状が見られます。また、かゆみを伴わない脱毛も起こります。

高齢のワンちゃんに多いので、どうしてもお腹のたるみや脱毛を「年のせいだ」と思ってしまいがちです。
こうなると病気の兆候を見逃してしまうわけです。もし、上に挙げた症状にひとつでも思い当たるものがあれば、念のため診察を受けてみるのがいいでしょう。

2015.02.18

ペットの病気

白内障

みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。

病気はどんなものだって怖いんですが、目の病気というのは特に恐怖心を煽られるものです。今、見えているものが見えなくなってしまうというのは、想像しただけで恐ろしいでしょう。

皆さんのワンちゃんだって、目の病気に侵される可能性がないわけではありません。
その中のひとつ、白内障について少しお話をしようと思います。
人間でも、特に高齢の方に多い白内障は、目の中にある水晶体に異常が出る病気です。
本来は透明なレンズである水晶体に濁りが生じ、最終的には光を通さなくなってしまうのです。

中には、白内障イコール失明、と考えてしまう方もいるようですが、必ずしもそうとは限りません。早目に発見し、適切に治療を受ければ、失明のリスクはグンと下がります。
それよりも厄介なのは、合併症の方です。
白内障は、ぶどう膜炎や緑内障、網膜剥離といった合併症を引き起こすことがあります。
白内障と付き合っていく上で、これらの存在は非情に困ったことになるのです。

こういったことを防ぐには、毎度のことですが、やはり早期発見に尽きます。
早い段階で異常に気付くことができれば、そこまで失明の恐怖に向き合う必要もありません。
全身の健康診断も大切ですが、時には目に特化した検診を受けてみるのも効果的でしょう。

2015.02.04

ペットの病気

僧帽弁閉鎖不全症

みなさん、こんにちは。
動物メディカルセンター、統括院長の北尾貴史です。

寒い冬は、インフルエンザが流行ったり、風邪をひきやすくなったりと、人間も様々な病気に気を付けないとならない時期です。
それは、もちろん皆さんの飼っているワンちゃんにとっても同じこと。特に、高齢の小型犬を飼っている方は「僧帽弁閉鎖不全症」に気を付けてあげてください。

これは心臓病の一種で、心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく機能しなくなるという病気です。
通常は血液の逆流を防ぐという大切な役割を果たしている僧帽弁が完全に閉じられなくなってしまい、循環不全を起こしてしまうのです。
こうなると、心臓のポンプとしての機能が徐々に低下していってしまいます。

この病気の怖いところのひとつに、初期症状がない場合が多いという点が挙げられます。
病院で聴診をすれば発見できるのですが、飼い主が普段の様子を見て察することが難しいというわけです。
病状が進行すると、咳が出たり呼吸が荒くなるといった症状が出ますが、一度悪くなった心臓が元に戻ることはありません。

特に冬場は、末しょうの毛細血管が収縮することで血圧が上がって心臓に負担がかかりやすい時期です。それまで頑張っていた心臓が耐えきれなくなり、病状が悪化するケースが増えてしまいます。

やはり、定期的に健診を受けてなるべく早く病気を見つけてあげることが肝要です。
また、普段から暖房のきいた屋内から外へ出すときに温度差が小さくなるように工夫したり、夜間はなるべく温かくなるように配慮してあげるなど、注意をするといいでしょう。

2014.11.21

ペットの病気

動物の整形外科なら当動物病院にお任せください

ペットの犬や猫の老い支度、考えていますか。

人間と同様、犬や猫も年齢とともに筋力の衰えがみられるようになります。

高齢になると、自ら立ち上がることも困難になり、介護が必要になる可能性もあります。

老化の兆候としては、
視覚・聴覚など感覚器がにぶくなる、
動きがゆっくりになる、
食事の回数が減る、
トイレの前に漏らしてしまう、
昔のように積極的に遊ばなくなる、
などが見られるようになります。

また、年齢とともに関節や背骨が変形してしまったり、
変形性関節炎などの症状で痛みが生じている場合も考えられます。

このような年齢とともに筋力の衰えや姿勢の悪化、
体調不良などは、もう年だからとそのまま放置しておいても、
一向に解決いたしません。

犬や猫も人間と同じように、整形外科やリハビリテーション治療を必要としています。
動物は人間のように自分の痛みを主張できないからこそ、
飼い主様が早めに気付いてあげて治療をしてあげることが大切です。

もし、気になる症状がみられるようでしたら、
当動物病院にご相談ください。
当院では、多くの動物を治療してきた実績がございますので、幅広い症状に対応可能です。
また、病気の面以外にも、準備しておいた方がいいものや、介護お助けグッズなど、
様々な角度からサポートさせていただきます。

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