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2021.06.26

お手入れ

お手入れ好きですか?

こんにちは。 今回は動物メディカルセンターの小池が担当します。

皆さん、『ハズバンダリートレーニング』って聞いたことありますか。

日本語に約すと『受動動作訓練』と呼ばれていて、主に動物園や水族館で飼育動物に行われているトレーニングです。動物達のお世話や健康管理、そして病気の治療など出来る限り安全にストレス少なく行う為に、管理しやすい特定の体勢や行動を教える方法です。
例えば、飼育員の手の動きや笛の音などの合図により、動物が「自主的に」手足をあげたり、お口を開けたり、お腹を見せてじっとしたりするように教えます。
その間に、採血したり、歯の健診をしたり、エコー検査をしたりすることが可能になります。
ここでのポイントは、動物があくまでも合図により「自主的に」行うことです。
自主的に行えるのは、それに見合った報酬があるから、つまりごほうびのフードがあるからです。

近頃、おうち時間が増えて新しいワンちゃんを迎える方も多く、毎日のように相談を受けます。
「ハミガキさせてくれない。」
「目ヤニをとろうとすると怒る。」
「足を拭こうとすると咬んでくる。」
「耳そうじができない。」
「首輪の着けはずしを嫌がる。」
「爪切りできない。」
・・・などなど、子犬のうちに慣らしておきたいことはたくさんあります。

これって、飼い主さんの愛情が足りないわけでも反抗しているわけでもありません。
家庭犬として家族の一員になったからこそ、長生きするために必要な上記のお手入れなどは、もともと犬同士で行うはずもなく、触られるのが得意でないワンちゃんも多くて当然なのです。
ただ単純に、その行動を受け入れるためにはそれに見合う報酬があるかないか。
犬にとって、報酬はフードだけとは限りません。飼い主さんの優しい声や安心できる接し方も大切です。
また観点を変えると、怒って咬もうとするケースは、怒った結果として「苦手なことを阻止できた」という報酬を得たことになります。(このパターンが続くとどんどんエスカレートします。)

そこで、ハズバンダリートレーニングですよ。
例えば、首輪が苦手なワンちゃんなら、首輪のわっかを見せて自分から顔を突っ込むように教えます。
例えば、足を拭くのが苦手なワンちゃんには、手のひらに乗せたタオルの上に前足を乗せるように教えます。
ブラッシングが苦手なワンちゃんは、ブラシを持ったら背中を向けてじっとすることを教えます。

まだ柔軟性の高い社会化期の子犬には、そのこの受け入れられるペースで楽しくすすめていくといいですし、既に嫌いになってしまっているワンちゃんには、あせらずゆっくり道具を見せてごほうびくらいから始める必要があるかもしれません。

少々時間と手間はかかりますが、ワンちゃんの一生涯を考えると、まさに今が始め時!
無理やり我慢させたり、日々戦いながらお手入れするより、もう少し楽に安心して行えるようになりたいと思いませんか。当院の行動診療科では、愛犬愛猫に対しての様々なお悩み相談を受け付けています。
本気で治したい人は、どうぞスタッフにお声をおかけください!