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2024.09.14

予防のこと

新人獣医師です!

ブログをご覧の皆さま、初めまして!

 

今年の春に動物メディカルセンターに入社いたしました、獣医師の新川祐希(しんかわゆき)と申します。

 

すでに診察でお会いしている方もいらっしゃるとは思いますが、軽く自己紹介させていただきます😊

 

出身は兵庫県の丹波市で、そこで高校生の時までのびのびと過ごしました。

(丹波市ホームページより)

丹波市は黒豆で有名なので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね🫘

丹波市はすごく田舎で、クマ以外の野生動物はほぼ遭遇したことがあります!(私の友達はクマにも遭遇していました🐻)

登下校の途中で鹿が飛び出してきてぶつかりそうになったり、道で猪が死んでいて通れなかったりしたこともありました…

歩いて行ける距離にいくつも牧場があり、放課後に遊びに行っては牛を触らせてもらったりもしていました。(現在は防疫の観点から、牧場への立ち入りを禁止している所が多いですので、真似しないでください🙇‍♀️)

 

身近に動物(と野生動物)がいる環境で育ち、物心がついた頃には「動物のお医者さんになりたいなぁ」と思っており、大阪府立大学の獣医学類を卒業し、この春に念願の獣医師になることができました✨

 

分からないことだらけですが、先輩方に優しく教えてもらいながら、ひとつずつ勉強していっている最中です。

動物はもちろん大好きですが、人とお話しすることも大好きなので、些細なことでも気軽にご相談ください!

 

ここで、今はもう亡くなってしまったのですが、実家で飼っていた自慢のわんちゃんを紹介させてください!

 

赤ちゃんの時に動物愛護センターからもらってきたペイちゃんです💕

ペイは4人兄弟で捨てられており、愛護センターの方が中国語で東西南北を意味するトン、シャー、ナン、ペイと名付けてくれていたのを、そのまま名前にしました。

散歩が大好きで、散歩の時間になると1m近くも飛び上がりながらアピールし続け、夕方の散歩では2時間歩いても解放してくれないこともありました(笑)

ペイは13歳の時に悪性黒色腫(メラノーマ)で亡くなってしまったのですが、今でも私の自慢の家族です✨

ペイとは丹波の自然の中を毎日散歩しており、夏には近所の川に一緒に入ったり、散歩の途中にみぞこ(溝)の水を飲ませたりしていたのですが、これには感染症にかかるリスクがあることを大学で学び、驚いたので、皆さまにも共有させていただきます。

 

レプトスピラという細菌をご存知ですか?

レプトスピラはわんちゃん猫ちゃん、その他様々な動物種に感染し、発熱や嘔吐、強い黄疸などを引き起こし、最悪の場合死亡することもあります。

レプトスピラは人間にも感染し、同様の症状を示します。

ネズミなどのげっ歯類は高確率でレプトスピラを持っており、尿から菌が排泄され、水や土壌を汚染します。

その汚染された水や土壌と接触することによって、皮膚あるいは口や目などの粘膜から感染します。

レプトスピラはさらにいくつかの血清型に分かれており、犬によく感染するとされている血清型Canicola(カニコーラ)は死亡率が高く、重篤な症例では2〜4日で死亡するとされています。

夏になるとわんちゃんと一緒に山や川に行かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、その土壌や川はレプトスピラに汚染されている可能性が高いです。

「あまりレジャーには行かないよ」という方も油断はできません。レプトスピラの主な感染源であるげっ歯類はどこにでも生息しているため、いつもの散歩コースにもげっ歯類の尿がかかっており、汚染されている可能性があります。

レプトスピラは水を介して感染が広がるため、特にこの時期の台風や洪水の後は注意が必要です。

レプトスピラには犬用のワクチンがあり、7種以上のワクチン(7種、8種、9種、10種)はレプトスピラを予防できます。

 

当院ではレプトスピラの4つの血清型(Canicola(カニコーラ)、Icterohaemorrhagiae(イクテロヘモラジー)、Grippotyphosa(グリッポチフォーサ)、Pomona(ポモナ))を予防できる10種のワクチンがあるので、どのワクチンを打てば良いか悩まれている方は、ぜひご相談ください!

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