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2019.02.23

外科・整形外科

犬と膝友達

こんにちは。動物メディカルセンター獣医師 上田です。
いきなりですが、ここで問題です!
下のレントゲン写真は膝を写していますが、左と右でどこが違うでしょうか!?

違う箇所は1つです!

正解は、、、


この足は誰の足かというと、
この発達したふくらはぎ、
そう、

私、上田の足でございます!


私はオスグッド 病だったのであります。
オスグッド 病とは成長期に激しい運動によって、膝の骨が靭帯に引っ張られて痛みなどが起こる膝の障害のことで、異常な骨がつくられてしまいます。私の膝はまさしくコレなんです!

実際の膝の写真がこちら


レントゲン写真と重ね合わせると見事にぴったりですね!整骨院などに行くと「こんなの初めて〜」とか言われるんですけど、実際ご覧になった感想はどうでしょう?形が異様で気持ち悪いですか!?
この膝は、足を酷使すると今だに痛むので不便です(成人してからの症状をオスグッド 後遺症というみたいです)。
なぜこのような話をしたかというと、私と同じような膝を持ったワンちゃんを見つけてしまったからなのです。
そのレントゲン写真がこちら


私ほどではありませんが、わずかに膝の部分がとんがっています。この膝の持ち主は10歳のボーダーコリーなのですが、きっとこの子も成長期に激しく運動していたのかもしれません。このワンちゃんは普段足を痛がるなどの症状はみられないので安心しましたが、ワンちゃんにも私と似たような膝を持った子がいるのだなぁとビックリしました。妙な親近感が芽生えました。
自分の膝のことがあるので、骨の変形やそれによる関節炎を患っている子の痛みには共感できる部分があります。今は症状が出ていなくても、年を重ねることで痛みが出てこないかと心配にもなります。私自身、日頃から感じるのは、痛みが出てからの対処ではなく、痛みを出さないための予防が大切だということです。私がしていることは、股関節や筋肉のストレッチやマッサージ、運動後にはアイシング、アマニ油なんか取り入れちゃったりしてます。オメガ脂肪酸には炎症を抑える効果があるので、関節の炎症にも効果があります。これらのことは動物にも当てはまります。関節炎を持っている子は、その足をかばって歩きますので、その足の筋力低下や関節が硬くなり、他の足への負担が増えます。それらの影響を少しでも軽くするために、動物たちにも筋肉のマッサージや関節のストレッチ、筋力維持のためのリハビリが必要です。悪くなってからのリハビリも大切ですが、悪くなる前のリハビリも大切なのです。当院ではリハビリ施設も備わっており、リハビリを熟知したスタッフもおりますので、気になることはお気軽にお声がけください。
また、関節炎用のサプリメントも取り揃えております。

そして、万が一足をかばうような歩き方をしていたら、早めに病院に連れてきてください。わたくし上田が膝を抱えて待っております(笑)。

次回の更新日は3/9です。お楽しみに!

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