こんにちは

動物メディカルセンターの獣医師　高橋です。

今回は２つイベントに参加してきたので、そのお話を少しさせてもらおうかと思います。

まずは、去年も行かせていただいた「動臨研」に今年も参加させてもらいました。

「動臨研」とは、獣医師の学会で、最新の治療法などの情報が手に入る大きな勉強会になります。今回はその中で一つ、気になった病気を紹介したいと思います。

「クッシング症候群に伴う偽筋緊張症」です。

クッシングとは副腎皮質機能亢進症で、500頭に1頭（0.2％）の発生率で、人の約100倍の発生率の病気になります。副腎という臓器の異常で、主な症状は、飲水量や尿量の増加、皮膚症状（皮膚炎や脱毛など）、お腹が張るなどがあります。

そのクッシング症候群の中で、さらに0.1％ほどで発生するのが偽筋緊張症です。

名前の通り、筋肉にある伸筋と屈筋の調整が出来なくなっている状態であり、関節を曲げることが出来ず、四肢が伸びたままになる病気です。

すべての四肢に症状が出ると横になったまま立てず、まるで痙攣発作のような仕草に見えてしまうこともあります。キョンシーという中国の妖怪をご存じですか？あれは死体で体が硬くなり、関節が曲がらなくなって跳ねるように動きますが、この筋緊張症も歩く場合は同じような感じになります。（近年のキョンシー映画は関節動いてますが・・・笑）

はっきりとした発生機序は不明ですが、診断はMRI検査での脳や筋肉に異常がないのを確認後、筋電図検査で異常を認めた場合にこの診断がつきます。

そしてもう一つは、飼い主として自分ちの子たちを連れて、11月に開催された「Pet博2023」に行って楽しんできました！

とても大きいイベントでしたね。みなさんも行きましたか？

一番驚いたのは、人の多さで、バギーに乗せて歩くのは苦労しました・・・。

かわいいワンちゃんが多かったですが、うさぎやプレーリードックなどを連れている方もいてびっくりしました！

似顔絵コーナーなどのイベントはすべて売り切れで参加できず・・・残念！

出展ブースはフード関係が７割ぐらいの印象で、「だし」や「ビール様ドリンク」などワンちゃんネコちゃんに良いものを提供したいって気持ちが出ていると感じました。

もちろん、試食もあったわけで・・・おいしくいただいていました！

特に印象的だったのは、薬膳を使用して、健康維持を目的とした「だし」でした。思わず獣医師目線で成分表とひらめっこしてしまいましたね・・・。オメガ3脂肪酸やDHAなどサプリメントに含まれている成分と薬膳を足したものでした。薬膳自体、私自身になじみがあまりなかったもので、初めて聞く成分も多く、私が知っていたのは高麗人参のみでした。夏と違い、冬は飲水量が減ってしまう時期でもあります。こういうものを使用して飲水量を増やすのは良いと感じました。

今後もイベント等に居ると思いますので、見かけたらぜひ「高橋」まで声かけてくださいね！