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2015.12.25
日記
こんにちは。動物メディカルセンター箕面の獣医師の上田です。
今日は、迷子になったワンちゃんのお話をしたいと思います。
ある日、待合室に出ると一匹のワンちゃんがそこにいました。周りを見ても飼い主さんはおらず、その子だけでした。入り口の扉が開いていたので、そこから入ってきたのでしょう。ワンちゃんは身体中にひっつき虫(ヌスビトハギと思われる)をくっつけていました。
捕獲されたワンちゃんの体には足にも沢山ひっつき虫がつきました。
沢山のひっつき虫(ヌスビトハギ)がくっついていました。
状況から察するに、どこかの茂みを駆け回ってきた迷子さんということは間違いなさそうでした。とりあえず保護してよく見ると、見覚えのある顔のワンちゃんでした。
「うちの患者さんによく似ている!?」
思い当たるお家に電話をかけて飼い主さんに確認に来てもらうと、確かにそのお家のワンちゃんでした。というわけで、飼い主さんも見つかり、無事に帰って行きました。
あぁ〜、見つかってよかった!
といいますか、よく自分から当院にたどり着いてくれたものです!こうして無事にお家へ帰ることができてほっとしました。このワンちゃんはトリミングによく来てくれている子で、もしかしたらトリミングをしてほしくて当院まで足を運んでくれたのかもしれませんね(笑)。
今回の出来事から思ったことは、『マイクロチップって大事だな』ということです。今回、マイクロチップを頼りに飼い主さんを見つけた訳ではありませんが、マイクロチップを入れていれば知らない子でも簡単に身元を判明させることができるからです。
マイクロチップには国・メーカーコード、動物種コード、個体番号などが組み合わされた世界でただ一つの個体識別番号が書き込まれており、専用の器具を使って読みとります。マイクロチップを埋め込んだ動物と飼い主のデータは日本獣医師会に登録され、読み取られた個体識別番号をデータベースに紹介することで、即座に飼い主さんに連絡を取ることができます。
服を着ていてもマイクロチップは読み取れます。
皆さん、万が一の時の備えは大丈夫ですか?