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2021.08.14

日記

くまごろう君の旅立ち

こんにちは!動物メディカルセンター箕面 動物看護師 大盛です。
今年も猛暑がやってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
先日自分にとって悲しい別れがあったのですが、前へ進むべくブログに書き残そうと思います。

我が家の小さな弟的存在であったくまごろうくんが天国へ旅立ちました。
くまくんは今年の5月で3歳を迎えたばかり。
クロクマハムスター(ゴールデンハムスター)の3年は、
人間で例えるなら100歳越え(!?)なんだそうです!
いつの間にか我が家の弟どころか人生、いや『ハム生』の先輩になっていて、
皆さん同様わたしたち家族もそのシニアパワーに驚きながら日々彼に励みや癒しをもらっていました。

しかし4月頃から食欲が低下し、寝ている時間が多いように感じたので当院ドクターに診察してもらう事に。
結果は「ニキビダニ」と「腹水貯留」。
何かしらの原因によって腹水が溜まり、
免疫力低下によって常在しているニキビダニが増殖しているという事でした。

結果を聞いた時には「自分の子がまさか」というショックな気持ちと
「シニアだから何か病気を発症してもおかしくないか…」
というとにかく自分を納得させなければという気持ちでいっぱいでした。

帰宅後は家族と「どうすれば今の彼に負担をかける事なく生活させてあげられるか」
何度も話し合いをしました。
また腹水が溜まると食欲が低下する危険性もありますが、
それ以上に自宅から病院への移動や処置に対するストレスが心配の種だったのです。

話し合いを重ねた結果、
「くまくんが快適な生活を過ごせるよう無理のない治療をしてあげたい」という結果が出ました。
その後は彼の大好きな野菜や口当たりの良い食事を与え、
毎日の投薬はなるべく短時間で、
大好きなお散歩はお手製のスリッパベッド越しに行いました。

すると少しずつではありますが食事も取り、
お散歩もベッドから出てきてくれるように
家族でホッと一安心していた矢先、最期の別れが訪れました。
一人ぼっちでなく家族みんなで見守りながら眠りにつく事ができたのは、
ヒト好きな彼らしい最期だったように感じます。

正直、こうして皆さんの前でくまくんの話題を出すと今でも目頭が熱くなります。

今、少しずつ気持ちが落ち着いてきて思うのは…
3年って数字で見るとあっという間ですが、
自分的には私たち家族とくまくんが過ごした3年はとにかく思い出溢れる長い時間だったという事です。

彼が家族になってくれたおかげでかけがえのない3年が過ごせた訳ですし、
改めて「わたしハムスター大好きだな」と気付かせてくれました。

たぶん私はこの先もワンちゃんやネコちゃんとはまた違った
小さな魅力を持つ彼らの虜であり続けると思います。
今でも診察でハムスターさんが来るとどこか懐かしさや嬉しさを感じます。

(先日受診されたとある小さな飼い主さま(お子さん)には
「ハムスターの動物看護師さん」とお声かけ頂けて感無量でした)
「短命だから…」「無表情で喜怒哀楽がわからない…」
とマイナスに捉えられがちなハムスターですが、
「毎日を一所懸命真面目に(?)生きている姿」や
「家族だからこそ気づける小さな魅力がある」そんな気がするのです。

覚悟していたとはいえ、
やはりくまくんとの別れは寂しいですが、
彼から学んだ知識を動物看護師として活かせるよう日々精進していきたいと思っています!

次回のブログ更新は…8月28日(土)です!

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